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» 2013年02月06日 08時00分 公開

2013年、予期せぬカイモノが日本を救う?カイモノマーケティング(2/3 ページ)

[澤地正人,Business Media 誠]

キーワードは、C・E・O

 店頭での購買を成長させるにはまず、消費者の足を店頭に向かわせるだけの価値を提供しなくてはなりません。例えば昨今話題になっている「ショールーミング」。家電量販店などの店頭を実物を見るだけの「ショールーム」として、実際の購入はネットで安いモノを選ぶ人が増えています。これは店で買うことに価値を感じていないからこそ生じているのです。

 これからの日本において、消費を活性化する「予期せぬ買い物」を起こさせるためには3つのキーワードが重要です。

  1. Community=対話する場づくり
  2. Excitement=感動体験づくり
  3. O2O(Online to Offilne)=来店動機づくり

 それぞれについて詳細をみていきましょう。

Community:買いに行くではなく、会いに行く

 Community。これは、店頭がモノを買うだけの場ではなくなり、なじみ客との対話を行う場に変化していくことを示しています。

 例えば、シニア世代の増加によって対話の重要性は増すはずです。広くて大きい郊外型の店舗に出かけていくことは時間も体力も必要です。それ故、小さくても居心地の良い店で、少しの買い物をワンストップで済ます傾向は増えるでしょう。

 そこで必要なのが対話です。お客さまとの対話を重視する、つまり、接客を重視するというのは、小売経営のセオリーとは真逆の「非効率の追求」ですが、これこそが店頭活性化の重要なカギになり得ます。

 栃木のカメラ販売店「サトーカメラ」の事例が有名ですね。北関東というエリアは、いくつもの大手家電量販店が本店を構える激戦区。そんなエリアにあって、栃木県で15年連続カメラ販売シェアNo.1を誇っています。

 お客さまとじっくりと何時間でもソファに座って対話をすることで、安売りの大手量販店ではなく、サトーカメラで買いたいと思うお客さまが増えていきます。相手の顔を見て対話をすることにより納得感が高まり、リピーター獲得にもつながる。

 モノを買いに行くというよりも、この店の店員に会いにいく感覚に近いのかもしれません。非効率とも思える対話を重視することが、店に行く価値の創出につながり、予期せぬ買い物が起こるのです。

Excitement:想定を超えるワクワク体験の提供

 これからのリアル店舗における買い物は、感動体験から生まれるといっても過言ではありません。ネットで欲しいモノや必要なモノは買い済ませてしまいますから、わざわざ訪れた店頭でモノを買うには、想像を超える体験が得られるかどうかにかかってきます。

 その事例の1つが、2012年11月に「劇場型百貨店」というコンセプトでリニューアルオープンした阪急百貨店うめだ本店です。単なるモノ売りではなく、ワクワクする感動体験を提供する百貨店を目指し、従来の百貨店の常識にとらわれないさまざまな仕掛けによって楽しさがあふれています。

 特に9階にある「祝祭広場」。エスカレーターで9階に上がった途端に広がる4階分の吹き抜けは圧巻で、筆者が訪れた際には模擬結婚式のイベントに、多くのお客さまが足を止めていました。

祝祭広場祝祭広場 祝祭広場のようす

 このような想像を超える感動体験をしたお客さまは、「ここに来ればワクワクする楽しさがある」という期待感を持ち、次回以降、特に目的がなくとも足を向けるようになります。その結果、予期せぬ買い物をするきっかけにつながっていくわけです。

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