進むクラウド化、デジタル化―最新会計ソフト活用で業務効率アップ

確定申告を2日で終わらせる、「青色申告ソフト」の使い方増税サバイブ術(2/9 ページ)

» 2013年03月14日 08時00分 公開
[奥川浩彦Business Media 誠]

複式簿記は理解不要

 これから起業する人や白色申告から青色申告に切り替えを検討している人で、「青色申告特別控除の65万円はゲットしたいが、複式簿記の記帳は難しそう」と考えている人は多いだろう。そんな不安を吹き飛ばしてくれるのが青色申告ソフトだ。

 ここで複式簿記の説明をしておく。例えば、タブレットを購入したとしよう。右手に2万円を持ってレジで手渡し、購入したタブレットを左手で受け取る。これを複式簿記で記帳すると、以下のようになる。

日付 借方 貸方
3月11日 消耗品費2万円 現金2万円

 ルールとしては左側に借方、右側に貸方と表記する。貸方の2万円は貸したわけではないし、タブレットも借りたわけではないが気にしないことだ。雰囲気としては貸方は差し出すもの、借方は受け取るものといった感じだろうか。10万円以下の備品は消耗品となるので、タブレットは消耗品費に仕訳される。「インクと違って消耗しないのでは」と思う人もいるだろうが、これも気にしないことだ。

 次は無形のものを記帳してみよう。月末締めで売り上げを立て、翌月末銀行振り込みで受け取った場合は、請求書を右手で手渡し(貸方)、売掛金を左手で受け取る。イメージとしては「来月末に10万円払います」という約束を受け取る感じだ。

日付 借方 貸方
2月28日 売掛金10万円 売上10万円

 翌月末には「10万円払うって言いましたよね」という売掛金を右手で差しだし(貸方)、左手で普通預金の口座に振り込まれた10万円を受け取る(借方)感じだ。

日付 借方 貸方
3月31日 普通預金10万円 売掛金10万円

 「なんだかよく分からないなあ」と思われる人もいると思うが、これがルールだと納得し、細かなことは気にしないのが一番だ。筆者自身、7年目になってもこの程度しか理解していない。筆者が言えることは、簿記を知らなくても青色申告ソフトがあれば何とかなる、ということだ。

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