土肥:試合終了後はどのような雰囲気だったのでしょうか? 厳しく指導されたカズさんは「よくやった」といったねぎらいの言葉はあったのでしょうか?
山田:試合が終わってからインタビューをしたのですが、カズさんは涙を流されていました。「(寺島さんは)1カ月間半も、よくがんばったね」といったことを話されていました。カズさんの涙を見て、制作スタッフも“もらい泣き”していましたね。
また試合が終わってから、寺島さんの控え室に行きました。「ありがとうございました」とお礼を言いに行ったところ、このような言葉をいただきました。「夢をありがとうございます」と。それを聞いたとき、鳥肌がたちました。自分も「少しはいい仕事ができたかな」と思った瞬間ですね。
土肥:「夢をありがとうございます」ですか。いい言葉ですね。このCMを見て、なぜ自分がグッときたのか。山田さんの話を聞いていて、なんとなく見えてきました。CMはドキュメンタリー形式で進み、その中に「友情」と「努力」が詰まっていて、最後に「夢」が実現する。その3つに、心を奪われた人が多いのではないでしょうか。
次に3月から放送されているバンド編の話も、ちょこっと聞かせてください。
このCMでは学生のころにバンドをやっていたマチコさんが、もう一度バンドを結成して、中野サンプラザでアルフィーと“共演する”というストーリーですね。マチコさんが昔のバンド仲間に声をかけられたところ、セイコさんが参加されました。撮影当日に向けて、2人はどのくらい練習されていたのでしょうか?
山田:練習を始めたころは精神的にきつかったようで、「やめたい」とおっしゃっていました。昔の勘を取り戻すのが難しかったことと、お2人とも働きながら子育てをされているので、練習する時間がなかなかとれなくて、悩まれていました。
家事が終わって、21時ごろにスタジオに入って、練習。それを見ていたスタッフたちも「大丈夫かな」と心配していました。ハラハラしていたのですが、1カ月ほど練習すると、ものすごく上達されました。
またアルフィーさんとの共演が決まって、高見沢さんからのビデオメッセージをもらったりしたことで、さらに練習に力が入ったようです。
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