支援センターを悪く言うつもりはない。実際、同センターは犯罪抑止にも貢献しているし、凶悪犯の確保にも役立っていることは間違いない。
だが、ある関係者からこんな話を聞き、両腕が粟立った。
「支援センターのデータは膨大であり、精度も高い。日々膨大なデータが更新されている。都内で悪いことをしたら、アイバさんもすぐに捕まるよ」
どの程度の時間で解析が済むかは先方との約束なので明かさないが、画像をクリアに解析するソフトの精度も向上しているという。一連の事柄について、関係者が自信満々で言ったことを鮮明に記憶している。つまり、犯罪抑止と被疑者の早期身柄確保という主目的のほかに、支援センターのシステムが、一般人の監視というツールとして悪用されたらかなわない、と思ったのだ。
警視庁だけでなく、首都圏や他の大都市の県警本部でも支援センターと同様の組織が立ち上がっている。全国の至る所に設置された防犯カメラによって、あなたは確実に監視されている。
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