蒸気機関車はどうやって動くの? 夏休みの自由研究は「鉄道」で杉山淳一の時事日想(1/5 ページ)

» 2013年08月23日 00時00分 公開
[杉山淳一,Business Media 誠]

杉山淳一(すぎやま・じゅんいち)

1967年東京都生まれ。信州大学経済学部卒。1989年アスキー入社、パソコン雑誌・ゲーム雑誌の広告営業を担当。1996年にフリーライターとなる。PCゲーム、PCのカタログ、フリーソフトウェア、鉄道趣味、ファストフード分野で活動中。信州大学大学院工学系研究科博士前期課程修了。2008年より工学院大学情報学部情報デザイン学科非常勤講師。著書として『知れば知るほど面白い鉄道雑学157』『A列車で行こう9 公式ガイドブック』など。公式サイト「OFFICE THREE TREES」ブログ:「すぎやまの日々」「汽車旅のしおり」、Twitterアカウント:@Skywave_JP、誠Styleで「杉山淳一の +R Style」を連載している。


 小中学校の夏休みの終わりまで10日を切った。お子さんの夏休みの宿題、「自由研究」は終わっているだろうか。「うちの子、まだテーマが決まっていないみたい」ということであれば、子どもたちにも身近な話題、「鉄道」を勧めてみてはどうだろう。鉄道は生活の道具であり、地域に根づく存在だ。鉄道には人々の知恵と経験が結集され、あらゆるテーマを含んでいる。国語・算数・理科・社会――鉄道についてなら、子どもが興味を持つ方向性に合わせて、文字通り「自由」に研究させてあげられるはずだ。

 私は小学生のころ、すでに鉄道好きで親や親戚にあきれられていた。当時は「鉄ちゃん」や「鉄オタ」などという言葉はなく、「鉄キチ」「電キチ」のレッテルを貼られていた。いま思えばひどい話だけど、当時は趣味に熱中する人を「◯◯キチ」と呼んだものだった。釣りキチ三平のように。

 それはともかく、私は鉄道への興味が強かったので、研究に熱中した。自由研究の思い出は鉄道ばかりだ。

 「国電の色と行き先」の研究では、模造紙に首都圏の国電の路線図を書き、電車の色で塗り、その色の電車がどこからどこまで走っているかを調べた。同じ形の電車が、どうして違う色に塗られているんだろう、と疑問に思ったからだ。

電車に色が付いている理由は?
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