日本のプロ野球や米メジャーリーグを中心としたスポーツ界の裏ネタ取材を得意とするライター。WBCや五輪、サッカーW杯など数々の国際大会での取材経験も豊富。
まだ、もうひと波乱あるかもしれない。CSKAモスクワ(ロシア)本田圭佑の移籍についてである。ACミラン(イタリア)への今夏移籍が濃厚視されていながらもCSKA側との移籍金をめぐる交渉は不調のまま終わり、2013年9月2日のデッドラインを迎えて破談。しかし2014年1月になればCSKAとの契約が切れ、移籍金も発生しないことから、ミランは冬の移籍市場で本田を獲得する方針を固めている。
本田側とも今冬の加入で合意しているというが、本当に4カ月後のミラン入りはスンナリと実現するのだろうか。周辺の取材を進めてみると、どうもまだ「?」の文字が拭えない。
というのも今夏のミラン移籍が破談したのは、本田のチーム残留をいまだあきらめてないCSKA側が仕組んだ深謀遠慮という見方も出ているからだ。どうやら、この先も本田側はCSKAの掌で転がされる可能性があるというのである。CSKAとも交渉経験があるFIFA公認の某代理人は次のように打ち明けた。
「CSKAは本田を戦力として欲している。つまり2014年1月以降もチームに残ってほしいと願っているのです。当初はチームの功労者、本田の移籍を認める方針だったが、穴埋めとなる補強策が失敗に終わった。これで『もう本田を手放すわけにはいかない』となったのです。CSKAのギネル会長もミランとの交渉を続けていましたが、途中から『移籍金1000万ユーロ(約13億円)でも本田を売らない』と言い始めたのも心からの本音。しかも本田の今夏のミラン移籍が消滅し、ギネル会長はクラブの幹部たちとモスクワで祝杯を挙げたとか。CSKAにはまだ、本田残留への逆転のシナリオがある」
この代理人は「CSKA寄り」で知られていることから話に多少尾ひれがついているかもしれないが、あながちすべてが妄言とは断じられない。
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