土肥:なるほど。あるお店では「毎日がセール」をウリにしていますよね。そうなると、ちょっとやそっと安くても「買いたいな」と思わなくなってしまいますよね。
國田:また「風物詩にすると、人は動く」という分析もあります。今年の5月に隅田川で「東京ホタル」というイベントがありました。太陽光蓄電のエコLED球(いのり星)を10万個、スカイツリーのたもとの隅田川に放流しライトアップされた風景をみんなで楽しむ、という企画です。
「いのり星を放流・観覧する権利」は1個1000円するのですが、今年も完売しました。このイベントは2012年のスカイツリー開業に合わせて始まったのですが、5月の風物詩として定着する可能性が高いのではないでしょうか。
土肥:風物詩といえば「恵方巻き」なんかは、ここ数年急速に広がりましたよね。
國田:送り手の一方的な意図だけではなく、生活歳時として人に受容される設計があれば、まだまだ新しい風物詩を創り出すことは可能でしょう。
慌しく過ぎていく日々の中で、生活の節目となるイベントを人は常に求めています。そのイベントに参加するために、いわば“参加料”として購買行動が発生しているのではないでしょうか。
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