インタビュー
» 2013年09月25日 08時15分 公開

仕事をしたら“人の動き”が見えてきた:なぜ人間は買い物をするのか? 人を動かすツボは18パターンある (3/7)

[土肥義則,Business Media 誠]

時間限定(記念日)で、人は動く

博報堂行動デザイン研究所の國田圭作所長

土肥:なるほど。ここではすべてを紹介するのは難しいので、いくつか事例をまじえながら紹介していただけますか?

國田:分かりました。まずは「時間限定(記念日)で、人は動く」について紹介しますね。

 先日、北京で「今、中国で流行しているトレンド」を取材してきました。その中で、興味深かったのが、中国のECモールが仕掛けた「独身節(双11)」という大セール。11月11日は「1」が並ぶので近年、若者の間で「独身者の日」と呼ばれています。そこに目をつけたECモールが「買い物に付き合ってくれる彼女(彼氏)もいない、モテない人のために、今日はECモールで買い物をしよう」というコンセプトでセールを始めました。2010年から始まったのですが、たちまち社会現象として定着し、2012年には1日で1億件以上の取引が発生するなど驚異的な規模に成長しました。

土肥:おー、中国でそんなことが起きていたのですね。

國田:米国でも11月の「ブラックフライデー(11月の第四金曜日:クリスマス商戦の立ち上がりの日とされている)」の翌日の土曜日を「地域の零細商店で買い物をする日」と名づけました。これはアメックスカードが仕掛けたもので、巨大な店にお客さんを奪われている地域の小さな店を活性化するために始まりました。その後、オバマ大統領を動かし、正式な国民の記念日に認定されました。

 こうした現象を受け、私たちはこのように分析しました。人は必要に迫られていない行動を起こすことにそもそも心理的障壁がある。そこに「きっかけ」や「口実」を与えることで、その行動を誘発できるのではないかと。そもそも小売業のバーゲンセールもそこに注目していたはずですが、それがあまりに「普通」になって刺激が飽和してしまいました。中国や米国の事例のように新しい「きっかけ」をつくることが大切だと思いますね。

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