これに対し、現在はナックル形の自動連結器、密着連結器が使われている。ナックル形は手でグーの形を作り握り合う様子に似ている。機関車、客車、貨車に多い。密着連結器は2組の凹凸を組み合わせる方式で電車に多い。
『風立ちぬ』の当時、まだリンク式の連結器だっただろうか。私の記憶では明治時代に新型に交換されたはず。しかし調べてみたら、『風立ちぬ』が正しかった。関東大震災は大正12年(1923年)。当時の鉄道院が全車両の連結器を一斉に交換した時期は大正14年(1925年)だった。あの連結器の場面は正しかった。宮崎駿監督にはその自信があったから、連結器だけを大きく映すカットを使った。そこにどんな思いを込めていたのだろう。
そういえば、スタジオジブリは『おもひでぽろぽろ』でも交流電気機関車のED78形とEF71形を描き分けていた。どちらも似たような形で、赤い箱型の大型機関車だ。機関車ファンでなければ見分けがつかないことだし、物語にも関係ない。スタジオジブリのこだわりはすごい。
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