インタビュー
» 2013年10月29日 08時03分 公開

窪田順生の時事日想:「ほこ×たて」のヤラセはやっぱり「下請け」が悪いのか? (3/3)

[窪田順生,Business Media 誠]
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テレビの目的

 毎分視聴率とは、視聴率データの最小単位で1分ごとに測定されたものだ。そのグラフを見れば、どの時間帯に視聴者が離れたか、逆に食いついたのか一目瞭然。そういう意味では「株価」と似ている。フジにも出入りしているテレビ制作会社の社長が言う。

 「担当したVTRの時間帯に“波”が上がっていれば、“数字のとれるD”としてプロデューサーの覚えもよく次の仕事もあるが、“波”が下がっていれば次はない。こういう競争が激しくなると“面白い”ではなく“いかに波をあげるか”という発想にしかならない」

 「60秒後にあの有名女優が衝撃告白!」なんて煽りテロップはかわいいもんで、やがては実際に出演していないのに、「この後スタジオに登場!」なんてやってしまう。多少のウソをついても“波”をつり上げたい。いわば、「風説の流布」だ。

 こういうことを繰り返していると、感覚がマヒしてくる。「ストレート勝ち」だと“波”が急落する。だから編集で「接戦」に変えようとか、猿の首に糸をまいて、ラジコンを追いかけているように見せかけよう、というディレクターも出てくる。これがテレビにおける「粉飾」。つまり、ヤラセだ。

 企業の目的が「利益」になると、そこにいる人々は何をすべきなのか分からなくなり、「利益を作り出す」ことにしか邁進しないようになる、とドラッカーは言った。そのとおりのことがテレビ局で起こっている。

 テレビの目的は何か。マジに考えなくてはいけないところまできてしまっているのではないか。

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