就活生がこの時期にやるべき、たった2つのことサカタカツミ「就活・転職のフシギ発見!」(1/2 ページ)

» 2013年12月02日 07時45分 公開
[サカタカツミ,Business Media 誠]

連載「就活・転職のフシギ発見!」とは?

 就活や転職、若年層を中心としたキャリアについて、仕事柄仕方なく詳しくなったサカタカツミが、その現場で起きている「当事者たちが気付いていないフシギ」について、誰にでもスルッと理解できるように解説するコラム。

 使えない部下が毎年出現するのはなぜなのか? その理由も、垣間見えるはずです。

著者プロフィール:サカタカツミ

 クリエイティブディレクター。1967年生まれ。長年、就職や転職、キャリアに関するサービスのプロデュースやブレーンを務めている関係で、就活や転職には詳しい。直近でプロデュースしたサイトは「CodeIQ」。著書に『こんなことは誰でも知っている! 会社のオキテ』『就職のオキテ』がある。

 個人的に書いている就活生向けのブログは、なぜか採用担当者たちから「読んでいて心が痛くなります。ホントにつらいです」という評価を受けている。Twitterアカウントは@KatsumiSakata


 12月1日、2015年春に卒業する大学3年生などの就職活動が解禁になりました。

 本当は今回、先週のコラムの続きを書く予定で、編集長の吉岡綾乃さんが、私を誘うことなく“パンケーキのフルコース”を食べるという暴挙に出た(しかも私の仕事場の近くで! )ことを、落語で言うところのマクラで用意していたのですが、やはりこのタイミングで掲載する記事で、風物詩である「就活スタート」について触れないわけにはいかないだろうと考えた次第。

 そんなわけで今週は予定を変更して、「就活生へのアドバイス」をごく短くまとめてみます。

(写真と本文は関係ありません)

就活生よ、焦ってはいけない!

 リクナビやマイナビがオープンした直後にサーバーがダウンしてしまうというのは、もはや恒例行事になっています。今年もどうやらそうだったようですが、これをみて「私も急いで就活やらなきゃ!」という人もいるかもしれません。が、実際のところ、それほど焦る必要はないと思います(とはいえ、卒業までに進路を「決めようと考えている」なら、のんびり構えてもいられないのですが)。

 そもそも早くから就活を始めていたならば、就活サイトがオープンした直後に登録作業をしなければならない、そうしないと出遅れてしまうという「都市伝説」を信じている人は少ないでしょう。例えば、会社説明会に参加するにも、急がないとすぐに席が埋まってしまうという事実と、就活サイトにオープン当日に登録しないとダメだということには、何の因果関係もないからです。就活サイトがオープンする前から就活を始めていて、企業の採用担当者たちと接点を持っているような学生なら、そこの意味がないことを承知しています。

 情報をもたない学生の多くは、都市伝説のようなものを信じがちです。ソーシャルメディアなどで「就活」や「ナビサイト」のようなワードで検索すると「事実っぽい、もっともらしい嘘」や「いわゆる“釣り”に近い文言」があふれていて、それに引っかかってしまうのです。いままで何もしていなかった就活生が、急いで行動することはいいことです。しかし、焦って行動しても、ろくなことはありません。急ぐのと焦るのは大きく違います。では、急いで何をすれば良いのでしょうか。

就活生は、とにかく急いで先輩の話を聞け!

 まず、いま就活生がやらなければならないことは、自分が通っている学校の先輩たちの話を聞くことです。急いでください。卒業が近づくと、先輩たちの多くは学校に来ないことが増えます(卒業旅行などで、そもそも日本にいなくなってしまうケースも多い)。まだ目の前に先輩がいるうちに捕まえて、就活についての情報を収集しましょう。

 なぜ「自分の通っている学校」の先輩なのか。確かに、ネット上にも先輩情報はたくさんあふれています。しかし、その多くが有名大学であり、そして、経歴なども尋常じゃない、内定先も誰もがうらやむ、それこそスーパーな内定者であることがほとんど。その人たちと同じ環境に学び、同じように過ごしてきたなら、その情報は参考になるでしょう。しかし、まったく違う環境にあり、まったく違う学生生活を送ってきたなら、その情報はほとんど参考になりません。

 だからこそ、自分と同じ環境で学び、同じように過ごしてきた「学校の先輩」の話を参考にすべきなのです。それが一番役に立ちます。複数の先輩にお願いし、どんな就活だったのか、根掘り葉掘り聞くと良いでしょう。どのタイミングでどんな企業を受けたのかなどの、スケジュールの確認もしておいた方が良いでしょう。去年と今年では選考スケジュールも違いますが、それでも参考になることは多いはず。まずは「都市伝説にだまされない」ために、地に足の着いた情報収集からスタートしましょう。

 学校の就職課やキャリアセンターにも、急いで足を運んでください。ここにも、就活ナビサイトには掲載されていない、その学校「ならでは」の情報がたくさんあります。ここの情報を見逃しがちなのですが、おろそかに扱うにはもったいない話がたくさん転がっています。例えば、ここで掲示されている求人情報なら学校名で足切りされる心配もない……といえば、もうお分かりですよね。

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