日本のプロ野球や米メジャーリーグを中心としたスポーツ界の裏ネタ取材を得意とするライター。WBCや五輪、サッカーW杯など数々の国際大会での取材経験も豊富。
日本球界に驚きと衝撃が走った。巨人が先月4月19日、WBCキューバ代表のフレデリク・セペダ外野手と年俸1億5000万円で1年契約を結んだと発表したからだ。キューバ政府が2013年9月に自国のスポーツ選手の国外プロ活動を容認する方針を示して以来、日本球界への初の移籍となる。
海の向こうの米メジャーリーグはどうか。米国はキューバとの商取引を禁止していることから、今回のキューバ政府の“鎖国解禁”には「米国以外」という注釈が付けられている。実際に米メディアは「キューバの新制度で恩恵を受けるのは日本やメキシコ、それに韓国などの制約のない国に限られる」(ニューヨークタイムズ紙)、「キューバが門戸を開放しても、米国のプロスポーツ界とキューバ政府との間には、以前と何も変わらない高い壁がそびえ立っている」(米スポーツ専門局ESPN)などと報じており、メジャーリーグも例外ではない。
いや、それどころかセペダ選手の日本球界入りがメジャーリーグの市場にマイナスの影響を与えるとの見解も出ている。元キューバ人の亡命選手たちが今後、メジャーから減少するかもしれないという声が聞こえてくるからだ。
これは一体どういうことか。また、そもそもメジャーリーグでプレイしたいと願うキューバ選手たちが亡命するには、どんな方法があるのか。これらをビジネスの観点から見てみたい。
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