モンスターストライクほどではないが、他の事業も好調だ。ライフイベント事業の四半期売上は、2013年1Qが2億2600万円、2Qが2億1800万円だったが、3Qは5億8400万円、4Qは12億2100万円と急成長している。
今期からミクシィが「ライブイベント事業」と総称しているのは、同社の創業時の主力事業であった求人広告事業の「Find Job」、フォトブック「nohana」、結婚支援事業「Confianza(コンフィアンザ)」などだ。コンフィアンザは街コンを運営している企業で、2013年10月にミクシィに買収されている。このほか決算発表会の資料には出てこないが、ミクシィは2013年下期にライブドアが提供していたマッチングサービス「YYC」を買収しており、この売上もライフイベント事業に含まれるとみられる。
ライフイベント事業の詳しい内訳は明らかになっていないが、Find Jobの四半期売上はここ数年2億円台前半〜半ばで推移していること、nohanaは「マネタイズの光が見えてきた」(森田氏)という発言から推測すると、ライフイベント事業の急速な売上拡大を担っているのは、2013年秋から加わった結婚支援&出会い系の売上と見て間違いないだろう。
スマホ向けゲーム、結婚支援事業が好調なのに対し、売上を落としているのがSNSのmixiだ。下のグラフのオレンジ色の部分(メディア事業)がmixi事業の売上で、2013年度第4四半期は13億7500万円。2011年第4四半期の35億1000万円をピークに継続的に下がり続けていることが分かる。
mixiの利用状況について、ミクシィはここのところ沈黙を続けている。ミクシィでは30日以内にログインしたユーザーを「アクティブユーザー」と呼んでおり、2011年9月には全ユーザー数2535万人のうち、1516万人がアクティブユーザーだった。最後にアクティブユーザー数が発表されたのは、2013年2月の決算発表会の時だ。2012年12月の時点でアクティブユーザーは1298万人。そして先日(2014年5月)の決算説明会では、ユーザー数など利用状況について触れられることはなかった。
現在森田氏は、ゲーム部門(モンスターストライク)のトップと、mixi事業本部長を兼任している。mixiの中長期的な方針について森田氏は特にプランを持っていないようだ。決算説明会でも「これまでmixiは、ユーザーのリアルなつながりを重視してやってきたが、2013年度下期からは、興味・関心でのつながり(オンラインでの交流)を活性化させる施策に切り替えた」と説明。実施した具体策については「(これまでmixiにログインしている人しか見られなかった)コミュニティとニュースをインターネットに解放、これによりログオフユーザーが右肩上がりに増えた」とコメントするにとどめた。
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