――というわけで、なぜ大阪で「チョコミント」がなかなか売れないのか。その謎を解明するために、「味覚センサー」を開発したAISSYの鈴木隆一さんに話をうかがいました。
土肥: 味覚センサーを使うと、甘味・塩味・酸味・苦味・旨味――この5つの味を数値化できるんですよね。そこでセブンティーンアイスのチョコミントとバニラがどんな味をしているのか分析してもらいました。早速ですが、どのような結果が出たのでしょうか?
鈴木: 2つの味を比較したところ、違いは「甘味」と「旨味」にありますね。バニラに比べて、チョコミントは甘味が抑えられています。また、旨味も弱い。つまり、「あっさり食べることができる」んですよね。
さらに、後味の違いにも特徴がありました。口の中での甘味の変化を分析したところ、バニラに比べてチョコミントは一気に甘味がなくなることが分かりました。
ということで、チョコミントが好きな人は「甘味が控えめで、後味が残らない」味を好む。一方、チョコミントが苦手な人は「甘味の後味が残る」味を好む。味覚センサーのデータからは、そんな傾向がうかがえました。
土肥: なるほど。ただ、その結果から、大阪の人がチョコミントをあまり食べない、ということまでは分からないですよね。
鈴木: 残念ながらそこまでは……。ただ、ドイさんがチョコミントを嫌っている理由は「歯磨き粉を食べているような感じがするから」ですよね。ということは、ミントの香りがする歯磨き粉を使っている人は、チョコミントが苦手なのかもしれません。なぜなら、歯磨き粉は飲み込んではいけないモノなので、身体がミントの香りを警戒している、という見方もできますね。
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