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» 2014年08月01日 08時00分 公開

お化け屋敷よりも怖い? コンビニの“骨肉の争い”ご一緒に“おでん”いかがですか(3/5 ページ)

[川乃もりや,Business Media 誠]

以前の「敵」が「強敵」に

 人というのは、簡単に切り替えることができる動物ではない――。なんだか哲学者っぽい表現になってしまったが、要するに、看板替えられたオーナーたちは、合併後に「ああだ、こうだ」と言わないほうが賢明だろう。

 では「本部のやり方には大賛成。以前のチェーンはダメだった」というオーナーばかりだったら、課題は解決するのだろうか。いや、まだまだある。

 看板を替えることによって、以前の競合が競合ではなくなる。「ライバルがいなくなってよかったよかった……」というオーナーもいるかもしれないが、同じ看板を掲げる店舗が近くにあれば微妙な関係になってしまう。

 街中には、コンビニがあふれている。看板が違えば、単純に「敵」として認識できる。しかし看板替えによって、以前の「敵」が「強敵」になるのだ。本部の人間は「強敵」ではなくて、「味方」とみているかもしれないが、現場の感覚は全く違う。なぜなら、同じエリアでお客さんを奪い合うことになるからだ。そこに「強敵」と書いて「友」と呼ぶような感情はない。

 看板が違えば、競合として真っ向勝負に挑める。扱っている商品も違うし、扱っているサービスも違う。しかし、同じ看板になると、扱っている商品も、扱っているサービスもほぼ同じになる。その土地に以前から住んでいる人であれば「コンビニさんもいろいろあって大変ね」と思ってくれるかもしれないが、たまたま店の前を通った人からは「なんで同じチェーンが乱立しているんだ」と思うはず。

 「いやいや、お互いが切磋琢磨しあって、サービスレベルを向上すればいいんじゃないの。それこそ『強敵』と書いて、『友』と呼びあえるようになれば」という人もいる。しかし、それは建前だ。オーナーたちは生活がかかっているので、必死に戦う。その姿は、身内同士の争いになるので、とにかくややこしい。

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