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» 2014年08月01日 08時00分 公開

お化け屋敷よりも怖い? コンビニの“骨肉の争い”ご一緒に“おでん”いかがですか(2/5 ページ)

[川乃もりや,Business Media 誠]

看板を替えられたオーナーたちの不満

 コンビニ本部にとって、合併することはどのようなメリットがあるのだろうか。手っ取り早く、一気に店舗数を増やせることが挙げられるが、これには不安要素も残る。看板が新しくなったオーナーに、自分たちの経営方針をうまく伝えられるのか。新しい業務をきちんと覚えてくれるのか。といった話ではない。問題は、微妙な人間関係だ。

 前回、このコラムでこのような話を紹介させていただいた(関連記事)。「コンビニのアルバイトは初心者に限る。その理由は『無垢だから、仕事の吸収が速い』」と。他のチェーンで働いたことがある経験者は「ここの仕事は忙しい。前のチェーンは楽だった」といった話をするので、初心者に悪影響を及ぼすのだ。

 “看板替えられたオーナー”は、当然純粋無垢ではない。バリバリの経験者だ。なので「以前は、ああだった、こうだった」「なんでこういうやり方をするの?」などなど、いろんな発言が飛び出してくる。

 そんな愚痴ともいえる話を聞かなければいけないのは、店舗を回る「スーパーバイザー」と呼ばれる人たち。“看板替えられたオーナー”の中には、批判ではなく、建設的な意見だと思って発言している人もいるだろう。しかしこれは、ときとして人間関係に溝を生むこともあるのだ。

 本部の窓口であるスーパーバイザーとの間にできた溝は、オーナーの仕事を必要以上に窮地に追い込む可能性がある。スーパーバイザーには、多くの権限はない。だが、彼らとの不和は紛れもなく本部との不和となる。なぜならスーパーバイザーもその店での出来事を愚痴として広めるからだ。

 その愚痴は、いずれ上司の耳に入り、またその上の人にも伝わることとなる。そうなると、その店は“本部の方針に従わない店”というレッテルを張られることになるのだ。

 なぜ、看板替えられたオーナーたちは、文句を言ってしまうのか。彼らは自分たちの知らないところで合併が決まってしまうので、そもそも本意ではない。じゃあ、違うチェーンに鞍替えすればいいのでは? と思うかもしれないが、オーナーたちも生活がかかっているので、なかなか簡単には踏み切れない。そんなこんなで決心がつかないまま、なんとなく吸収した側のチェーンと契約を結んでしまうので、遺恨がどうしても残ってしまうのだ。

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