リベンジへの第一歩となるか?――グルーポン、おせち料理の販売を4年ぶりに再開17種類を用意(1/2 ページ)

» 2014年11月14日 00時00分 公開
[渡辺まりか,Business Media 誠]

 2010年暮れに起きた「スカスカおせち」事件を覚えている人も多いのではないだろうか。グルーポン・ジャパンがサイトを通じて販売したあるおせち料理が掲載した写真とはかなり異なり苦情が殺到。日本でのサービスを開始したばかりの同社の名前は「おせち事件」とともに知られるようになってしまった。

 あれから4年。グルーポン・ジャパンが再度おせち料理を販売する。いわば「リベンジ」にあたる今回の販売。11月13日、同社は「グルーポン・ジャパン『おせち・お正月特集』発表会」を東京・赤坂で開き、これまでの経緯と改善に向けた取り組みを明かした。

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この4年で達成できたこと

Photo グルーポン・ジャパン代表取締役・根本啓CEO

 登壇したグルーポン・ジャパンの根本啓(さとる)CEOは、ソニーやAmazonで事業戦略や組織マネジメントを担い、2013年8月に就任した。米国本社のCEOもそれに先立つ3月に業績不振を理由に解任させられており、グルーポンの経営環境は引き続き予断を許さない。そんな中、根本CEOは同社のミッションを改めて確認し、それに沿った形で社内体制を立て直していることを強調する。

 彼が繰り返し強調したのは、同社が掲げるミッション「お客様に素晴らしい商品やサービスを発見してもらい、毎日の生活が少しでも楽しく、ワクワクできるようなお手伝いをすること」。配送品は期日までに手元に届ける、質の高いサービスを提供する、などをアピールしてきたが、「おせち事件のときには守ることができなかった」(根本CEO)その後の4年間、本来の使命に立ち返るべく、営業、取引先審査、流通など徹底してプロセスを改善することに努めたという。

Photo 「夢のおせち2013」について説明する根本CEO

 中でも30の審査項目を200以上に増やし、現在も抜けや漏れがないか継続的に見直しているとのこと。2013年の年末には「夢のおせち2013」と銘打って、抽選で5人に日本料理、仏料理、中華料理、西料理、デザートの5段重からなるおせち料理をプレゼントするキャンペーンを行うところまでこぎ着けた。

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