幼少時代から日本よりもはるかに大自然に恵まれた環境のもと、体を動かしながら遊んでいたモンゴル人力士たちのフィジカルは確かに屈強。人気力士・逸ノ城が遊牧民族出身で物心ついたころより馬の生乳を毎日2リットルも飲み、まるで日本の子どもがキャッチボールをする感覚でブフ(モンゴル相撲)に熱中していた逸話を持つように彼らの来歴は目を見張るものばかりである。
だが、やはり多くのモンゴル人力士たちの特筆すべき部分は「臥薪嘗胆(がしんしょうたん=成功のために耐え忍ぶこと)」、そして「衣錦之栄(いきんのえい=成功して故郷に錦を飾ること)」の言葉を地で行くような強い精神力を持っている点であろう。我々日本人がどこか忘れがちな大事な要素を、白鵬らは間違いなく兼ね備えている。
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