同様の例はほかにも存在する。2015年1月には日産とNASAが技術提携を発表したことは記憶に新しい。目的は自動走行システムやHuman Machine Interfaceの研究開発だ。日産総合研究所シリコンバレーオフィスとNASA’s Ames Research Centerが共同で自動走行車を開発し、資材や人の輸送を遠隔操作で行う検証などをするという。
NASAは火星探査として1997年以降、ソジャーナ、スピリット、オポチュニティー、キュリオシティーなど無人走行ローバーの開発と実用に成功しており、こうしたプロジェクトを通じて、遠隔操作などのロボット工学の知見・経験を磨いてきた。日産のカルロス・ゴーンCEOは「NASAは遠隔操作技術で進んでおり、また人間と機械のインタラクションに関して豊富な知見を有している」とコメントする。
一方で、Ames Research Parkのピート・ワーゲン所長は「我々は火星に探査機を送り込んできたが、宇宙のさらに深いところや危険なところにいくためには、自律制御技術を強化しなければいけない」と述べており、日産側が地上の都市環境下などで磨いてきた自動走行技術に期待を寄せる。
このように、この2つの業界で今後さらなる提携や協業などが起きていくことを期待したい。
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