「出版不況」「電子書籍の台頭」「活字離れ」などと騒がれているが、出版業界を取り巻く環境はどうなっているのだろうか。
2013年度の出版業界の総売上高は5兆997億3500万円で、5年前の2008年度比(6兆3495億7500万円)で19.7%減少していることが、帝国データバンクの調査で分かった。減少率が最も高かったのは「出版社」で24.3%、次いで「書店経営者」(減少率18.3%)、「出版取次業者」(同15.1%)となった。「書籍の販売不振により、出版社をはじめとするすべての業態で、総売上高が減少していることが明らかになった」(帝国データバンク)
2013年度の出版関連業者数は2672社となり、2008年度比で17.6%(569社)減少した。最も減少率が高かったのは「書店経営業者」(1115社→855社)で23.3%、次いで「出版社」(減少率17.8%)、「出版取次業者」(同5.3%)という結果に。出版業界の厳しい経営状況を背景に、業者数も減少している。
「2014年4月に消費税が8%に引き上げられ、雑誌・書籍の販売不振に拍車をかけた。特に週刊誌など雑誌のジャンルでは増税以降販売部数が1割以上減少するコンテンツも散見され、各社ともに苦戦している。2013年度における出版関連業者の倒産件数は42件であったが、2014年度は72件まで増加したことから、今後も出版業界は厳しい業界環境が続くことが予想される」(帝国データバンク)
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