銀行員による金融商品の説明、不十分が57.9%
投資信託などのリスク商品を販売する際、銀行員は十分な説明をしなければならない。しかし50代と60代は、銀行員に不満を抱えている人が多いようだ。シニアコミュニケーション調べ。
投資信託など元本割れの可能性がある金融商品を販売している銀行だが、リスクを十分に説明しているのだろうか? もちろん誤解を招かないためにも銀行側は広告表示を改善したり、リスク説明の研修に取り組んでいるが、顧客側(50代と60代)はどのように感じているのだろう。
金融商品の説明に対する不満として「リスクなどのデメリットが説明されてない」という回答が最も多く、全体で57.9%と半数を超えていることが、シニアコミュニケーションの調べで分かった。「金融商品の当たり前のリスクだけで、その商品のメリット、デメリットを整理して説明できていなかった」(男性64歳)、「投資信託でリスク説明がなかった。聞いてもあいまいな返答」(女性54歳)などの意見があった。
このほか「商品を選ぶ上で注目すべきポイントや判断基準の説明がない」(36.7%)や「商品の手数料の説明がなかった」(35.2%)などが多かった。この結果についてシニアコミュニケーションでは「銀行員の説明が不足していることに合わせ、購入する側の金融商品に関する高まりもある」と見ている。
接客態度の不満は銀行側の待たせる態度
銀行員の接客態度については、どのような印象を持っているのだろうか? 「嫌だと感じる」ことでは「待ち時間がかかる場合に時間の目安が告げられないこと」が最も多く44.0%。長い間待たされたにも関わらず、「お詫びや恐縮している感じがしない」(女性55歳)、「待ち時間が長くイライラした」(女性57歳)といった不満が目立った。
また「接客マニュアルを読み上げているような話し方をする」(37.3%)、「来店して声をかけられるまでに時間がかかる」(23.4%)など、銀行員に対して厳しい意見が多かった。「待つという行為そのものを改善することは難しくても、待たせることに対する銀行の姿勢を見せるだけでもイメージが大きく違ってくる」(シニアコミュニケーション)
「銀行・銀行員に関する」調査によるもので、50代と60代の男女458人(男性266人、女性192人)が回答。インターネットによる調査で、2008年1月に実施した。
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