高速風で乾かす洗濯乾燥機などが受賞、第19回省エネ大賞
省エネルギー性に優れた民生用機器・システムに贈られる「省エネ大賞」。経済産業大臣賞を受賞したのは、新しい乾燥技術を採用した洗濯乾燥機と省エネエアコン、省燃費運転を推進できる運行情報システムだった。
財団法人省エネルギーセンターは2月10日、「ENEX2009※」(第33回地球環境とエネルギーの調和展)で「第19回省エネ大賞」の表彰式を開催、経済産業大臣賞3件、資源エネルギー庁長官賞5件、中小企業庁長官賞1件、省エネルギーセンター会長賞14件を表彰した。
経済産業大臣賞受賞製品を見てきた
応募された全110件の中から経済産業大臣賞を受賞したのは、日立アプライアンスのドラム式洗濯乾燥機「ヒートリサイクル 風アイロン ビッグドラム」、東芝キヤリアの店舗・オフィス用エアコン「スーパーパワーエコ キューブ シリーズ」、いすゞ自動車のエコドライブ推進システム「みまもりくんオンラインサービス」の3件。それぞれが、ENEX2009で展示されていた。
ヒートリサイクル 風アイロン ビッグドラムが受賞したポイントは、運転時に発生する熱エネルギーを回収して、乾燥機の温風として利用する「ヒートリサイクル乾燥」や、時速360キロメートルの高速風を大型ドラム内に発生させて乾燥させる「風アイロン機能」という2つの世界初の乾燥技術。
また、従来機種より消費電力を約45%削減したことなどから、洗濯から乾燥までのランニングコストを1回当たり約36円まで落とした(従来機種は約201円)点も高く評価された。
スーパーパワーエコ キューブ シリーズは、独自技術のDCツインロータリーコンプレッサーを搭載したことにより、「すべての機種で業界ナンバー1のAFP※(通年エネルギー消費効率)を達成した」(東芝キヤリア)ことが受賞のポイントという。
室温が設定温度に到達した時などに起きやすくなる断続運転を、連続運転に変えて省エネ効果を高めることで、最小消費電力時の1時間当たりの電気代を約3円にまで落としている。
みまもりくんオンラインサービスとは、双方向データ通信により、車両(ドライバー)と事務所(運行管理者)をリアルタイムで結ぶ運行情報システム。燃料消費量を表示したり、急発進・急ブレーキ時など燃費のかかるときには音声で警告したりすることで、省燃費運転も実現できる。
また、「従来のメモリーカードに記録する方式ではなく、携帯電話回線を利用することで、事務所でリアルタイムに運行データを確認できるのは当社だけ」(いすゞ自動車)という。
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