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リニア中央新幹線計画、品川〜名古屋間の所要時間は40〜47分に
東海旅客鉄道は6月18日、東京〜名古屋間のリニア中央新幹線計画で3案がある想定ルートの路線距離や工事費を発表した。
東海旅客鉄道(JR東海)は6月18日、東京〜名古屋間のリニア中央新幹線計画で3案がある想定ルートの路線距離や工事費を明らかにした。
想定ルートは路線距離や沿線需要などから、山梨県甲府市付近から木曽谷を経て愛知県名古屋市へ至るルート(木曽谷ルート)、伊那谷を経るルート(伊那谷ルート)、南アルプスを経るルート(南アルプスルート)の3案が検討されている。路線距離(JR品川駅〜JR名古屋駅)とリニアがノンストップで走った場合の所要時間は、木曽谷ルートが334キロで46分、伊那谷ルートが346キロで47分、南アルプスルートが286キロで40分と同社では見込んでいる。
工事費(建設費+車両費)は木曽谷ルートが5兆6300億円、伊那谷ルートが5兆7400億円、南アルプスルートが5兆1000億円。車両費を算出する上では16両編成(定員1000人)、1時間片道5本の運行を想定した。「路線距離が長くなると、用地買収が必要な非トンネル区間も長くなる。そうなると費用がかかる上に、買収に必要な期間も長くなってしまう」とJR東海の金子慎総合企画本部長は迂回ルート(木曽谷ルートや伊那谷ルート)について難色を示した。
JR東海では6月下旬〜8月上旬に維持運営費や設備更新費、輸送需要量、8月下旬以降に大阪市までのデータを明らかにするとしている。
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