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コラム

第18鉄 スハフ12形客車で行く紅葉の旅――わたらせ渓谷鐵道杉山淳一の +R Style(5/5 ページ)

春夏秋冬、いつ出かけても四季折々の車窓が楽しめるのが「わたらせ渓谷鐵道」だ。特に終点・間藤までの約36kmは大自然が作った庭園のようで、雨の日さえも風情アリ。東京から日帰りで行かれるところに、こんな極上の路線がある。

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 お客さんが少ないので、最後部の窓を開けて紅葉を撮影できた。わたらせ鉄道でトロッコ列車をオススメする理由は、開放感だけではなく、窓を大きく開けられること。わたらせ渓谷鐵道さんには申し訳ないけれど、ディーゼルカーも普通客車も、窓ガラスに薄い汚れがついている。これでは紅葉の色を楽しめないし、カメラで車窓を撮ろうとすると、露出やピントが合わないことも。停車中にハンカチで拭いてみたけれど、こびりついて取れない。観光をアピールするなら、ここはぜひ改善してほしい。


のんびりした客車列車の旅を楽しめる

 こういう理由でトロッコ列車をオススメするのは、決して筆者の本意ではない。トロッコ列車の本当の魅力は、窓から渓谷のさわやかな空気と、ディーゼル機関車から漂う微かな香り。しつこいようだが、ここは東京から日帰り圏内。いまや貴重な客車列車の旅は、こんなに近いところにある。

相老駅から徒歩圏内に、桐生ならではのご当地グルメが楽しめるお店がある。左は「めん処 ふる川」のひもかわうどん、右は「コロリンシュウマイ」

今回の電車賃

わたらせ渓谷鐵道一日フリーきっぷ 1800円 トロッコ列車整理券500円。

東京からは東武鉄道特急りょうもう号で相老駅のりかえが便利。(浅草-相老 乗車券1160円+特急券1000円)

足尾銅山観光 入坑料金 800円

足尾歴史館 1日会員券(入館料) 350円


著者プロフィール:杉山淳一


著者近影(2006年5月に閉館した、東京・万世橋の交通博物館にて)

 肉食系鉄道ライター(魚介類が苦手)にして、前世からの鉄道好き。生まれて間もなく、近所を走っていた東急池上線の後をついていったという逸話あり。曰く「いつもそばを走ってたから、あれが親だと思った」

 コンピューター系出版社でゲーム雑誌の広告営業を経験した後、フリーライターとなる。オンライン対戦ゲーム、フリーウェア、PCテクニカルライティングなどデジタル系の記事を専門とし、日本初のEスポーツライターとしてオンライン対戦ゲーム競技を啓蒙する。

 趣味は日本全国の鉄道路線探訪で、現在の路線踏破率は約8割。著書は『もっと知ればさらに面白い鉄道雑学256(リイド社)』『知れば知るほどおもしろい鉄道雑学157(リイド社)』『A列車で行こう8 公式ガイドブック(エンターブレイン)』など。


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