コラム
良い事業計画書に必ずある4つのポイント(2/2 ページ)
年間100本以上の事業計画のレビューや、ビジネスプランコンテストの審査員などをしている筆者。そんな筆者が普段感じている4つの「良い事業計画書の条件」を紹介する。
条件3:明日の朝9時に何をすべきかが分かること
計画は実行できないと意味がありません。たとえ5ヵ年計画であろうと、「では、今は何をすればいいのか」が事業計画書を読んで分かることが大切です。
事業計画書にはどんなに高度で抽象度の高い戦略が書かれてあっても、結局は次のタスクが具体的に明らかにされてこそ実行力につながります。「17. プロジェクト管理」のセクションに、スケジュール表やタスク管理表が盛り込まれ、経営者自身や社内スタッフがすぐに動ける事業計画がいいですね。
条件4:売上仮説がとにかく徹底的に検証されていること
事業計画書で最も大きくハズれやすいのが売り上げの計画。ハズれる原因の多くは、「8. 市場および競合の分析」「9. マーケティング・販売戦略」「15. 財務計画: 売上予測」のセクションがまだ仮説のレベルで止まっているからです。仮説で終わらせるのではなく、ファクトの調査とテストで仮説を検証しましょう。
ファクトの調査とは、市場規模や競合の売上高などの客観的事実を調べること。テストとは商品やサービスのプロトタイプを開発し、試用テストだけではなく、本当におカネを払ってでも買ってもらえるかを検証することです。
良い事業計画書を読むと、なんだかキタナイ印象を受けます。それは、まだ仮説段階のキレイなロジックは少なく、手垢のしみついたファクト収集とテスト実行が多く記述されているからです。(入野康隆)
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