元気がないと言われるが……ニホンの若者には何が足りないのか:ちきりん×磯崎哲也のマジメにおちゃらける(2)(6/6 ページ)
「ニホンには元気な若者が少なくなった」といった声を聞くことがある、本当にそうなのだろうか。この問題について、正体を明かさないブロガー・ちきりんさんと公認会計士として活躍する磯崎哲也さんが語り合った。
ちきりん:けれども今は、マー君のような選手でも、巨人のブランドにはこだわらない。マー君の出身地は兵庫県ですが、高校は北海道の駒大苫小牧高校に通っていました。プロになったら楽天イーグルスに。最終目標はもはや日本のトップである巨人ではなく、世界トップの大リーグで投げることだから、最初に入る場所は「どの球団でもいい」んですよね。もしくはむしろ投げる機会が多そうな球団の方が彼にとってはいい。
これって働く人も同じなんですよね。先の道が見えてきたことによって、マー君のような判断をする人が増えてくると思います。大企業に入るより、自分が鍛えられる外資系や中小企業で早い内に訓練を積んで、より早く力を付けて世界に出ればいい。iPhoneアプリで世界に打って出ることができるのであれば、必ずしも一流大学に行かなくてもいいし、ビル・ゲイツ氏のように、可能性を感じたら大学を中退するような人もでてくると思います。
→第3回へ続く。
ちきりんさんの対談バックナンバー
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著者プロフィール:ちきりん
兵庫県出身。バブル最盛期に証券会社で働く。米国の大学院への留学を経て外資系企業に勤務。2010年秋に退職し“働かない人生”を謳歌中。崩壊前のソビエト連邦など、これまでに約50カ国を旅している。2005年春から“おちゃらけ社会派”と称してブログを開始。Twitterアカウントは「@InsideCHIKIRIN」
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