消費者金融が、“イジメ”られている理由:ちきりん×磯崎哲也のマジメにおちゃらける(4)(4/4 ページ)
2010年6月に改正貸金業法が施行された。上限金利が引き下げられたり、貸出総額が年収の3分の1までとなったり、消費者金融にとって“不利”な法律がなぜ施行されたのだろうか。その背景を、ちきりんさんと磯崎哲也さんが語り合った。
磯崎:原子炉から放射線が漏れて「地球に降り注いでいる通常の放射線レベルよりはるかに低いです」と言っても、それで世間が許してくれるはずはありません。合理的に考えれば人体にはまったく影響はないので気にしなくてもいいはずでも、です。
ちきりん:残念ながらお金のビジネスというのは、世間から「悪いもの」のように思われていますよね。お金を貸し借りしたり、投資をしてリターンを得たりするのは当たり前のことなのに。それによって不可能だったことが可能になることもあるし、ファイナンスという仕組みは非常に意味があるはずですよね。
大手消費者金融は「自分たちはルールを守ってがんばっていますよ」ということをもっとアピールすべきだったでしょうね。闇金などルールを破っている業者を、自分たちで摘発することに尽力してもよかったかもしれない。
→続く。
ちきりんさんの対談バックナンバー
→NHKを1週間で左遷され……政治とメディアの世界を“いったりきたり”(対談相手:上杉隆さん)
→5W1Hに忠実な新聞よりも、グチャグチャな「圧縮新聞」の方が面白い理由(対談相手:phaさん)
→新聞が「若者は不幸である」と報じない理由(対談相手:赤木智弘さん)
著者プロフィール:ちきりん
兵庫県出身。バブル最盛期に証券会社で働く。米国の大学院への留学を経て外資系企業に勤務。2010年秋に退職し“働かない人生”を謳歌中。崩壊前のソビエト連邦など、これまでに約50カ国を旅している。2005年春から“おちゃらけ社会派”と称してブログを開始。Twitterアカウントは「@InsideCHIKIRIN」
関連記事
- え、水商売を? ちきりんさんの正体に迫る
人気ブロガーとして多くの読者が注目する、磯崎哲也さんとちきりんさん。Business Media 誠ではこの2人に登場していただき、全9回の対談をお送りする。社会問題などをマジメに“おちゃらけ”てもらったが、今回はちきりんさんの過去に迫ってみた。 - 元気がないと言われるが……ニホンの若者には何が足りないのか
「ニホンには元気な若者が少なくなった」といった声を聞くことがある、本当にそうなのだろうか。この問題について、正体を明かさないブロガー・ちきりんさんと公認会計士として活躍する磯崎哲也さんが語り合った。 - なぜニホンではベンチャー企業が育ちにくいのか
「日本はベンチャーに冷たい」といった声を聞くことがあるが、本当にそうなのか。ベンチャービジネスを取り巻く環境や課題について、公認会計士の磯崎哲也さんと正体を明かさないブロガー・ちきりんさんが語り合った。 - 引きこもりに男性が多い理由
東京都の2008年調査によると、“引きこもり”の71.4%が男性ということでした。なぜ男性は引きこもるのか? なぜ女性は引きこもらないのか? その理由と対策を考えてみました。 - “スペック”が高い人の特徴
どこの職場やコミュニティにもいる“できる人”。そういう人の類型を、PCのスペックになぞらえて表してみると……。 - 朝日新聞が、世間の感覚とズレにズレている理由
気鋭のジャーナリスト、上杉隆氏、相場英雄氏、窪田順生氏の3人が、Business Media 誠に登場。「政治評論家に多額の資金が渡った」と指摘されている官房機密費問題や、メディアが抱える問題点などについて語り合った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.