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栄養ドリンクの売れ筋が季節によって違うワケコンビニ、ヒット商品の理由(2/2 ページ)

日夜働きづめのビジネスパーソンの強い味方となる栄養ドリンク。コンビニでも飲料売り上げの10%を占めているが、その売れ筋は夏と冬で異なっている。その理由は何なのだろうか。

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季節によって違う、栄養ドリンクの売れ筋

 意外に思う人もいるかもしれないが、ほかの飲料と同様、栄養ドリンクも季節(夏・冬)によって定番の売れ筋が変化する。夏場は暑さに疲れたビジネスパーソンたちが効果の出そうな商品を購入していき、冬場は忘年会シーズンに入るため胃腸系の商品が売れていく。

あるコンビニチェーンの2010年夏場の売れ筋ベスト10(左)、2009年の年末の売れ筋ベスト10(右)

 また、冬場に入ると、微妙な差ながら売れ筋商品に高単価商品がランクインしてくる(夏との商品単価差は+3円)。


夏と冬の平均商品単価

 商品単価が冬(12月)に上がる要因は、日本人の家計の影響があると筆者は考えている。日本人の小遣い事情を確認すると、ボーナスがあるためか12月はほかの月より約2000円上回っていることが分かる。「小遣いが増えたから、ちょっとぜいたくしてみよう」という消費マインドが出ているのかもしれない。

 それ以外には、年末の仕事の忙しさも影響しているかもしれない。本当は疲れていても、休むわけにはいかないビジネスパーソンたちが、栄養補給としてユンケルなどの高単価商品を購入していることが考えられるだろう。


総務省の2009年家計調査より

著者プロフィール:笠井清志

船井総合研究所シニアコンサルタント。複数企業でキャリアを磨き、船井総合研究所の経営コンサルタントとして従事する。コンビニ本部等の多店舗展開チェーン企業へのコンサルティングを中心に活動。クライアント先である「NEWDAYS」の平均日販を日本一に押し上げたことが話題になる。月刊コンビニ(商業界)で連載を持つほか、著書に『コンビニのしくみ』(同文館出版)や『よくわかるこれからのスーパーバイザー』(どちらも同文館出版)がある。


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