就活長期化の影響!? 大学生のアルバイト収入が減少
全国大学生協連が発表した『第46回学生生活実態調査』によると、自宅生、下宿生ともにアルバイト収入が前年より減少。その背景には、就職活動の長期化があるようだ。
全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)は2月14日、『第46回学生生活実態調査』の結果を発表した。それによると自宅生の1カ月の生活費(収入)は前年より1130円減少し、5万9170円となったことが分かった。奨学金が前年比760円増の1万1970円となった一方、アルバイト収入が同1130円減の2万9690円となったことが響いた。
下宿生の1カ月の生活費(収入)も前年より2970円減少して12万2610円に。仕送りが前年比2750円減の7万1310円となった影響が大きかったようだ。
下宿生への仕送りは4年連続で減少しており、2000年と比較すると2万5810円少なくなっている。父親の年収が10年前と比べると、「500万円未満」が23.9%から30.1%へ上昇し、「1000万円以上」が27.2%から20.4%へ減っていることが影響しているようだ。7万1310円という仕送り額は、1982年(6万9380円)や1983年(7万2200円)と同水準となっている。
就職活動長期化でアルバイト収入が減少
アルバイト収入は自宅生、下宿生ともに2009年より減少しているが、全国大学生協連はその理由として「アルバイトの勤務日数が2.7日から2.6日に下がったことが挙げられる」と指摘。
学年別のアルバイト収入を見ると、2009年と比べて1年生が280円減(1.4%減)、2年生490円減(1.7%減)、3年生1120円減(3.8%減)、4年生1670円減(5.8%減)と、学年が上がるにつれて、減少額や減少割合が大きくなっている。
「アルバイトをしていない理由として『時間がない』『期間や曜日の条件が合わない』といった時間的な制約が4年生で増えている。調査票の意見欄にも就活のためにアルバイト時間が削られ、収入減となっている4年生の声が寄せられており、長引く就職活動の影響が見られる(全国大学生協連)
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