調査リポート
パチンコ店、3店のうち2店が“1円パチンコ”に――矢野経済研究所調査
矢野経済研究所の調査によると、2010年12月末のパチンコ店舗数は前年同月比3.4%減の1万1952店舗となったことが分かった。しかし、“1円パチンコ”に代表される「低貸玉パチンコ営業」を導入する店舗は7935店と急増しているようだ。
矢野経済研究所は2月23日、「全国パチンコ経営企業数および店舗数に関する調査」の結果を発表、2010年12月末のパチンコ店舗数は前年同月比3.4%減の1万1952店舗、パチンコホールを経営する企業数は同4.5%減の4109社となったことが分かった。
店舗数はここ数年減少傾向にあるが、低料金でパチンコやパチスロを遊べる「低貸玉パチンコ営業※」を導入する店舗(いわゆる“1円パチンコ”や“2円パチンコ”など)がここ数年で急増。同営業を導入する店舗数は2007年12月末には1049店舗だったが、2010年12月末には7935店舗と全店舗数の66.4%を占めるまでになっている。
※風営適正化法では営業者が顧客に玉やメダルを貸す際の料金について、「パチンコ機は1玉4円、パチスロ機はメダル1枚20円を越えないもの」と定めている。低貸玉パチンコ営業では、通常4円で店舗が顧客に提供していたパチンコ玉を1円や2円といった低料金で貸し出している。
2010年12月末の1店舗当たりの平均設置台数は前年同月比8.8台増の383.4台。その内訳を見ると、パチンコ機は同6.5台増の267.7台、パチスロ機は同2.3台増の114.7台だった。
パチスロ機は2007年10月に新基準機に移行して以降、全体の設置台数は前年比で2ケタ割れが続いていた。2010年はヒット機種が相次いで登場した結果、パチンコファンのパチスロ回帰や新規パチスロファンの増加などがあり、全体の設置台数はやや減少したものの、店舗の平均設置台数は増加に転じた。
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