メディア接触時間は1日5時間50分、携帯からのネット利用が急増――博報堂調査
博報堂DYメディアパートナーズは「メディア定点調査2011」の結果を発表。東京地区の生活者の1日当たりのメディア接触時間は、週平均で前年比2.1分増の5時間50分であったことが分かった。ここ数年、特に携帯からのネット利用時間が伸びている。
博報堂DYメディアパートナーズは6月15日、「メディア定点調査2011」の結果を発表。それによると、東京地区の生活者のマス4媒体(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌)とインターネット2媒体(PC、スマートフォンを含む携帯電話)を合わせた1日のメディア接触総時間は、週平均で前年比2.1分増の5時間50分と、ほぼ昨年並みであったことが分かった。
メディア別にみると、「PCからのインターネット接続」が前年比4.3分増の81.7分、「携帯電話からのインターネット接続」が同6.8分増の32分と増加していたのに対して、新聞は同4.5分減の23.3分となっていた。この結果について、博報堂DYメディアパートナーズは「動画投稿・閲覧サービス、ネットショッピング、ミニブログ(Twitterなど)への書き込み時間が増えたことが要因」と分析している。
スマートフォンの普及が影響
中でも「携帯電話からのインターネット接続」時間は顕著に増加しており、2007年(14.1分)からの4年間で倍以上となっている。その一因として同研究所ではスマートフォンの普及が背景にあると分析。
そこでスマートフォンの所有率を調べると、全体の保有率は16.5%と前年より6.7ポイントも増加。男女・年代別にみると、男性20代(35.2%)と30代(35.1%)、女性20代(22.4%)と30代(16.9%)で特に高くなっていた。
博報堂DYメディアパートナーズでは「メディア接触総時間が6時間近く、つまり1日の4分の1にあたることを考えると、メディア接触総時間がさらに伸びていく可能性は低い。生活者のメディア接触多様化を背景に、ダブルスクリーン・トリプルスクリーンといわれるテレビとの『ながら利用』などによって、むしろPCやスマートフォンを含む携帯電話からのインターネット接続時間が、増加していく傾向が強くなるのではないかと予測される」とコメントしている。
関連記事
- マスコミ四媒体の広告費、6年連続で減少
電通は2月23日、「2010年の日本の広告費」を発表した。昨年(2010年1〜12月)の総広告費は5兆8427億円、前年比98.7%と3年連続の減少となった。 - 若年層で“新聞離れ”が浮き彫りに……読まない理由は?
毎日、新聞(朝刊)を読んでいる人はどのくらいいるのだろうか。18歳以上の男女に聞いたところ、全体の61.8%が「毎日、新聞を読んでいる」と回答。しかし年代別に見ると、若年層の“新聞離れ”が浮き彫りに。新聞通信調査会調べ。 - 古書店主が語る、ネット時代の古本ビジネス
個人店舗が多いため、なかなかその実態が知られていない古書店だが、その経営や本の価格の付け方などはどのように行われているのだろうか。ネットと実際の店舗を組み合わせた古書ビジネスを展開している、よみた屋の澄田喜広氏がその内幕を語った。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.