福島第一原発の事故を機に、注目を集めている自然エネルギー。中でも期待が大きいのが太陽光発電だが、既存ユーザーたちはどのくらい満足しているのだろうか。
シード・プランニングの調査によると、太陽光発電システムのユーザーに満足度を尋ねたところ、「満足(非常に満足+まあまあ満足)」が92.3%と、「不満(やや不満+非常に不満)」の7.7%を大きく上回っていることが分かった。
満足している理由では、「電気代が安くなったから」が68.6%でトップで、「導入前の想定通りに発電・売電しているから」(37.9%)、「節電に役立つから」(35.0%)が続いた。
半数は心配事を抱えながら導入
太陽光発電システムを購入するにあたっての心配事トップ3は、「予算(初期投資額)」(67.0%)、「故障しないかどうか」(55.0%)、「本当に電気代の削減、節電に役立つか」(47.7%)だった。
こうした心配事は、半数は販売店に聞いたり、自分で調べたりして解消していたが、残りの半数は心配事を残しながら購入に踏み切っているようだ。心配事を抱えながらも購入した理由としては、「将来的な期待を込めて、考えても分からないから買ってみよう」「少なくとも環境に貢献できる」などが挙がっていた。
インターネットによる調査で、対象は太陽光発電システム既存ユーザー300人。調査時期は2011年6月。
関連記事
- メガソーラー時代がやって来る!
原発事故後、将来の主力電源としてソーラー発電が注目されている。ソーラー発電にすると「電気代が高くなる」「電気を安定供給できない」といった声があるが、本当にそうなのだろうか。欧州のソーラー発電事業に迫った。 - なぜ信用できないのか? 政府が発表する原発情報に
原発事故を受け、日本全体が揺れている。国民の多くは「政府の言っていることが信用できない」と不信感を抱いているが、なぜこのような事態に陥ったのか。この問題について、原口一博議員と武田邦彦教授が語り合った。 - 日本の原子力政策を訴える――法曹家の卵が原発の行政訴訟を起こした理由
福島第一原発の事故後、国の原子力政策にストップをかけようと行政訴訟を行った江藤貴紀氏。東京大学法科大学院を卒業し、司法家への道を歩み始めたばかりの江藤氏は、どのような思いから訴訟するに至ったのだろうか。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.