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寒さをどうしのぐか? 被災地に再び冬が来る東日本大震災ルポ・被災地を歩く(5/5 ページ)

冬の終わりに発生した東日本大震災から8カ月、被災地では再び冬を迎えようとしている。仮説住宅の寒さ対策をどうするか、ボランティアの減少など、被災地では課題が山積しているようだ。

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冬になると、ボランティアは減少する見込み

 ボランティアの人数はシルバーウイークがピークだったが、全体としては減る傾向だ。そんな中で、猪俣さんも「12月25日がメド」としている。


満潮時には、海の近くは冠水する場所がまだある

 「冬になると、路面が凍結します。南三陸町でも雪が積もったり、アイスバーンになるところがある。事故が起きるかどうかが心配です。だからボランティアが減ることが予想されます。中には、スタッドレスタイヤさえ知らない人もいますからね」

 ボランティアセンターの中には個人、団体のいずれかしか受け付けないところもある。災害ボランティアとしてのニーズが少なくなり、センターの機能も縮小しているからだろう。また、どのボランティアセンターも週に1日は休みとしているところも多い。その意味では、ボランティアの人数が減っているのも自然なことかもしれない。


南三陸町防災対策庁舎。高さは13メートル。震災当時、防災庁舎は16メートルの津波にのまれてしまった。災害のモニュメントにするとの話もあったが、遺族に配慮して取り壊すことが決まった

 しかし、そのうち雪が積もる。3月12日の長野県栄村を震源とする栄村大震災では、積雪が2メートルもあったために、災害ボランティアはまず雪かきが必要だった。東北の被災地でも12月25日をメドにするのはよく分かる。今あるニーズに対応し、新しい年を迎える時には、希望がわくための条件作りをしていきたい。 

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