矢野経済研究所は12月16日、「玩具市場に関する調査結果」を発表、2010年度の国内玩具市場は前年度比1.7%減の7597億円と、3年連続で縮小したことが分かった。
玩具市場の6割を占めるテレビゲーム市場が、家庭用ゲーム機の需要一巡やそれに伴う出荷額の落ち込み、ソーシャルゲームへのユーザー流出などで前年度比4.6%減の4285億円と縮小したことが影響した。テレビゲームを除いた市場規模を見ると、同2.3%増の3312億円と拡大している。
分野別に見ると、基礎玩具市場に含まれるジグソーパズル市場が前年度比10.7%増の83億円と2年連続で大幅に増加。矢野経済研究所では「2009年度以来の小ピース・低単価のキャラクター商品人気で新規ユーザーを多く取り込んだことが要因」と分析している。
また、玩具市場には含んでいないが、モバイル/スマートフォンゲームの市場規模は前年度比68.4%増の2241億円と大幅に増加。2011年度も同33.9%の3000億円と堅調に増加することが見込まれている。一方、ネット回線を利用してPC上で遊ぶオンラインゲームの市場規模は同5.9%減の753億円と縮小した。
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