矢野経済研究所は1月16日、「健康食品市場に関する調査結果」を発表、2010年度の市場規模は前年度比3.0%増の6960億円となったことが分かった。市場は2008年度まで縮小傾向にあったが、2009年度から2年連続でプラス成長しており、2011年度も同2.1%増の7105億円と拡大する見込みだ。
素材別では、「青汁」が前年度比15.1%増の507億円。矢野経済研究所では「消費者の認知度が高いことや、味の改善により青汁から栄養を補給しようという消費者が増えていることが要因」と分析している。また、関節痛への効果がアピールされている「グルコサミン」も同14.9%増の234億8000万円と好調だ。
販売チャネル別にみると、年々構成比を高めている「通信販売」が前年度比3.3ポイント増の37.8%と、従来の最大販売チャネルであった「訪問販売」(同2.0ポイント減の36.8%)を初めて上回った。
「景気低迷が続く中、あらゆる産業で広告費の削減が進んだ結果、媒体料金が低下し、健康食品関連企業の広告出稿が増加した。競合は激化したものの、広告を目にする機会が増加したことで消費者の購買意欲が喚起され、通信販売チャネルが拡大した」(矢野経済研究所)。
関連記事
- 夕方の需要に対応、SOYJOYのシェアを奪った1本満足バー
カロリーメイトに代表される健康食品。ひと昔前は朝食需要が大きかったが、近年では夕方に購入する人も増えている。それにともない売れ筋の商品も変化しているようだ。 - 「商品が届かない……」――個人輸入代行とのトラブル、解決困難なケースも
「円高なので個人輸入を始めたいけど、英語が分からないから業者に頼もう」といった人もいるのでは? 国民生活センターによると、個人輸入代行に関する相談件数は増加傾向にあり、注意が必要だ。 - 健康食品市場、美容・アンチエイジング需要の高まりで4年ぶりに拡大
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.