仕事はチャットで変えられる? チャットワークでインタビューしてみた:郷好文の“うふふ”マーケティング(3/3 ページ)
仕事で活用しやすいようなシステム「チャットワーク」を作ったEC studio。どんな狙いからサービスを作ったのか、“チャットインタビュー”で聞いてみた。
チャットから始まること
気になることもある。喋りたがらない若者の増加が1つ。FacebookやTwitterなど電子空間のみの付き合いを好み、リアルな対面を嫌う“電子人格”の増加。ナマで彼女を誘えないオクテはいかんが、まあ好きにせよ。でも、喋れないのではビジネスはできない。
もう1つの懸念は言語、つまり英語。Facebookも日本語だけじゃ視野が狭くなると思う。私はチャットでナンパできなかったが、チャットの舞台は世界にある。EC studioでは2012年6月、ChatWork Inc.を米国に設立する予定だ。
郷 「なぜですか?」
山本 「クラウドの時代になり、いくら日本市場を押さえても海外からすごいサービスが一気に入り込んできます。以前のようにタイムマシン経営と時差ビジネスができる時代は終わりを迎えていると思っていて、日本で提供するサービスも、世界で通用するタイミングとクオリティと価格で提供しないと、いずれ駆逐されてしまうと考えました。米国で世界向けのマーケティング、ユーザーインタフェース、ユーザー体験を学び、日本で開発し、アジアで売ります」
チャットインタビューを行ったのは1月5日から18日まで。合計で30数回のやり取りを行ったのだが、非同期なので都合のいい時にコメントできる利点を感じた。
戦後日本の産業界は、米国との時差ビジネスが多くを占めていた。日本は製造でリードしても、創造は少なかった。模倣スピードも中国に追い越された。「すでに勝負あり」とも言えるかもしれないが、PCのルーツであるチャットで殴り込みをかける山本さんの勇気に触れた。彼のチャットを読んで感じるものがあれば、あなたも何かを始めませんか。
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