「新たなカテゴリを創造する」――日本コカ・コーラ『太陽のマテ茶』を発売
日本コカ・コーラは2月28日、無糖茶の新製品『太陽のマテ茶』を3月19日から全国で発売すると発表した。まったく新しいカテゴリの商品を投入することで、無糖茶市場の底上げを狙うという。
日本コカ・コーラは2月28日、無糖茶の新製品「太陽のマテ茶」を3月19日から全国で発売すると発表した。価格は280ミリリットルが120円、500ミリリットルが147円、2リットルが326円。
マテ茶は、パラグアイやアルゼンチン、ブラジルといった南米諸国で、昔から親しまれてきた飲料。ツバキ科のチャの葉が原料の紅茶や中国茶、日本茶と異なり、モチノキ科のマテの葉や枝を乾燥し、粉砕・精製したものが原料となっている。
厚生労働省の「国民健康・栄養調査」によると、2006年に日本人の1日あたりの肉消費量が魚消費量を逆転。日本コカ・コーラでは、こうした消費者の生活ニーズに応える飲料として、肉食中心の南米の人々が愛飲するマテ茶に着目したという。
富士経済の調査では、無糖茶分野を含む嗜好飲料の2011年の市場規模を前年比1.4%減と予測。また、日本コカ・コーラは無糖茶分野に、『爽健美茶』『綾鷹』『からだ巡茶』『煌(ファン) 』という4つの基幹ブランドを抱えている。
無糖茶分野での既存商品との住み分けについて、同社マーケティング本部の高木直樹氏は「既存の無糖茶市場については、ブレンド茶は『爽健美茶』『からだ巡茶』、緑茶は『綾鷹』、ウーロン茶は『煌』という4つの基幹ブランドでシェアを拡大していきたい。それに加えて新たに市場を作っていくという意味で、マテ茶を日本市場に導入していく」とコメントした。
30〜40代男女がターゲット
『太陽のマテ茶』のターゲットは、活力と健康を求める30〜40代男女。「消費者が無糖茶を飲用する動機では、リラックスやくつろぎ、癒やしといったことがほとんど。『太陽のマテ茶』は従来の無糖茶にはない活力や元気、明るさといった飲用動機を狙っていく」(高木氏)
マーケティングに当たっては、発売日から100万人規模のサンプル配布を行うほか、大手焼き肉チェーンでもサンプルを配る。「たくさん(お肉を)食べて、たくさん遊んで、たくさんマテ茶を飲む」ライフスタイルを打ち出したテレビCMも、3月21日から展開する。
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