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“のぼらない”のも粋? 東京スカイツリーの楽しみ方:郷好文の“うふふ”マーケティング(3/3 ページ)
5月22日に開業する東京スカイツリー。しかし、最寄り駅の改札と、スカイツリーや商業施設の東京ソラマチは直結しているため、地元がうるおわない可能性があるという。そこで、地元を回りながら東京スカイツリーも楽しめるような観光ルートを探してみた。
トンガった商品開発も必要!
そんな中、気になったことがある。地域の商品開発は十分だろうか?
墨田区では「すみだモダン」というプランのもと、地域の価値を高めるような商品開発を支援する。バッグやシューズ、革風呂敷、はさみ、シャツ、折り紙、風船バレーボール、トング、まな板、せんべいなどの商品のほか、割烹、カレー、ちゃんこ、寿司にスイーツなどの店について“すみだモダン”認証をする。
ただ、どれも品質や味は良さそうなのだが……いかんせんスカイツリーがにおってこない。今回のルートを歩いてみても“ツリーあやかり商品”が見当たらない。もっとトンガった商品があったら楽しいのに。例えばこんなもの。
- 長さ35センチ、途中に展望“大”のお団子が付く「スカイツリーみたらし団子」
- 長さ40センチ、超ロングな「スカイツリー・ホットドッグ」
- 高さ30センチ、倒れる限界ギリギリの「スカイツリー・ソフトクリーム」
- 「スカイツリーTシャツ」は、5枚セットで5人並べばツリーがつながる柄
- 山高帽ならぬ“塔高帽”の「スカイツリー帽子」
ふざければいいわけじゃない。でも100年に1度のチャンスに地元は燃えているのだろうか? もっと便乗してハメを外さないと東京ソラマチに負けないだろうか?
地元、がんばれ!
ロマンあふれるお年ごろの斉藤さんは“夜景の楽しみ”も勧める。
それは「恋人たちのナイトツリー」。ライトアップされたツリーの美しさよ。離れたところから観るから風情がある。スカイツリーから遠い場所にあるカフェやバー、ビアガーデンでも、ツリーを売りにはできるはず。高い建造物だからこそ地域全体が便乗できるのだ。
スカイツリー効果を墨田区全域に広げるため、やれることはまだまだいっぱいある。
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