コラム
インターネットにプライバシーはない(2/2 ページ)
不特定多数のユーザーが接続するインターネットでは個人情報の管理に細心の注意を払うべきだが、それでも必ずプライバシーが守られるとは思わない方がいい。
履歴書以外の「本当のあなた」が一人歩きするかも
2009年末、米国のテレビCNBCで、グーグルのCEOのシュミット氏は、同社は情報を一定期間保持し、米国愛国者法にもとづき、そのすべてを政府当局に提出することもありうると明言し、プライバシーについて「人に知られたくないのなら、最初から利用すべきではない」と述べている(「FirefoxユーザーはGoogleよりもBingを――Mozilla幹部が呼び掛け」)。
グーグルのサーバーは大半は米国にあり、だから前出の日本人男性の訴えが簡単に無視されるように、結局インターネットの世界は米国の法律下にあるようなものだと我々は覚悟する必要がある。
そして隠しごとをすることがない人でも、インターネットの情報は操作することも乱用することも簡単だということを覚えておこう。ブログ、FacebookやTwitter、Flicker、YouTubeその他さまざまなサイトを徘徊して、履歴書以外の「本当のあなた」が一人歩きしないとも限らない。
インターネットにプライバシーは期待しないほうがいい。むしろ、あの人はこんなことをしてるから、また将来こういう行動をとるだろうからという予測までされて、会社をクビになるような日が来ないことを祈った方がいいかもしれない。(トッテン ビル)
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