「サービス残業はありえません」――日本人女性が称賛するドイツのワークスタイル:世界一周サムライバックパッカープロジェクト(3/3 ページ)
ドイツ・ミュンヘンで、通訳やイベントマネジメントを通してドイツと日本との架け橋になっている神谷千代さん。ドイツでは日本と違い、ワークライフバランスがとれているということです。
ドイツのワークライフバランス、日本のサービス
神谷さんの話にもありましたが、やはりドイツの労働環境はすごい……。そこから日本企業や日本社会が学べることは多いと思います。
僕がお世話になったドイツ人によると、取引先に電話をしたら「担当の○○ですが、あと3週間ほどバカンスです。出社しません」というのが当たり前に起こるらしいです。ただ、彼は「お互いさまだからね!」と言っていました。
今は携帯電話やモバイルPCもある時代なので、緊急時にはコンタクトできるとしても、一昔前はいったいどうやって仕事が回っていたのか……。
しかしながら、神谷さんもおっしゃっている通りで、日本とドイツはサービス精神、仕事に対する真面目な姿勢が非常に似ている! ……と僕自身もよく耳にしていたのですが、実際に僕がドイツで過ごした1カ月間ではドイツは他国よりもマシなだけであって、日本のそれとは異なると感じました。
もちろん、「そこまでする必要はあるのか?」という日本のサービスクオリティには賛否両論があります。ですが、このサービスクオリティの高さは日本の持つ武器です。独自なモノです(もちろん、クオリティを維持して、ドイツ並みに休めたら最高でしょうね……!)。
なかなか今の世の中では理解されないからといって、その武器を捨てることはなく、他国が日本のようなサービスクオリティに理解・共感を持てる時が来るのをサポートするというのは、考え方としてはアリなのかもしれませんね。
神谷さんのように日本のモノを海外に伝えていく仕事は、これからもっと国としてチカラを入れていくべき部分なのではないかと思えます。
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