欧米の「ファーストネーム」文化とうまく付き合う方法:ビジネス英語の歩き方(3/4 ページ)
「Hi、ジョン!」――米国人はビジネスの席でもファーストネームで呼び合うことがあります。それは親しみの表現なのですが、彼らにとって日本語名が覚えられないことも。そんなときには自分で愛称を付けてみましょう。
ニックネームを付けるなら短めに
ニックネームで大事なことは、なるべく3音節、できれば2音節くらいの短いものにすることです。
今ではテディベアにその名を留めるくらいで、あまり印象に残っていませんが、米大統領だったセオドア・ルーズベルト(Theodore Roosevelt)という人がいました。セオドアはファーストネームとして長すぎますので、普通テッドとなります。この大統領本人は、テッドよりセオドアの方を好んだため、セオドア・ルーズベルトと呼ばれていますが……。
ところで安倍晋三首相の場合、「Abe(アベ)」がエイブラハム・リンカーンの「Abe(エイブ)」と同じになるというややこしさがあります。この場合、Abby(アビー)のようなニックネームを作るのもいいかもしれません。元の音の感じを残し、グローバルに使えるニックネームを作るのは、それほど難しいことではありません。
翔太とか浩太といった最近多いファーストネームならそのままで十分です。短いし音も覚えやすいから問題ないでしょう。しかし書くときには、それぞれShotaやKotaではなく、ShowtaとかKowtaにしたほうが、原音に近い音で呼んでもらえる可能性が高まります。
さて、ファーストネームとの付き合い方ですが、相手の呼び方をまず年齢とか立場の上下によって決めるという考え方をなくすことが必要です。また、単純に名前を使うのではなく、自分でそれなりに工夫することをお勧めします。先のA・ロッドやモンティのやり方です。
ファーストネームやニックネームは、親しみの表現であることをよく理解しておくことがポイントですね。
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