ニュース
ワークシェアリングとは違う? 次世代の働き方「コラボワーク」とは:これからのことがよく分かるコラム(3/5 ページ)
次世代の働き方として注目されている「コラボワーク」をご存じだろうか。多くの人は「ワークシェアリングと同じようなもの」と受け止めているようだが、実は違う。事例を紹介しながら、コラボワークについて紹介しよう。
ワークシェアリングとは違う「コラボワーク」のメリット
まずは下の図をご覧いただきたい。「ワークシェアリング」は、例えば従来は1人が行っていた仕事を3分割して、それぞれ3人に振り分ける。3人は与えられた仕事をそれぞれが独立して行うことが多い。その場合、仕事の分割、振り分けをする「マネジメントする側」と、振り分けられた仕事を行う「マネジメントされる側=ワーカー」が存在する。
従ってワーカーの欠員や、仕事の停滞が起こった場合、マネジメントする側の調整が必要になる。「ワークシェアリング」は、マネジメント側にとって、ワークの細分化、割り振り、業務調整という仕事が常にセットで必要になるため、その負荷が導入の課題のひとつと言われている。働く側も個人で仕事を請け負うため、小さな仕事とはいえ、責任の大きさ、重さがやはり参加の障壁になる場合も多い。
一方「コラボワーク」は、チームなどの集合体で仕事を受注し、個人が自分のできる内容の仕事を、できる量だけ選択し、ワーカー同士が連携を取り合い、協働、調整する。ここが、シニアや女性にとって、働きやすいポイントとなる。
ワーカー自身が業務量と内容を選ぶので、マネジメント側も割り振るという負荷が軽減する。また、全員一律の賃金や待遇などへの不公平感も、「コラボワーク」の特徴である「互助の仕組み」を機能させることが、その解消につながることも多い。
関連記事
- なぜ給料が二極化するのか? 年収200万円と800万円の人
景気低迷の影響を受け、給料は下がり続けている――。そんなビジネスパーソンも少なくないだろう。では、今後10年間はどうなのか。リクルートで働き、中学校の校長を務めた藤原和博さんに「10年後の給料」を予測してもらった。 - なぜ内定をもらえない学生が出てくるのか――彼らの行動を分析した
学生の就活が本格化しているが、内定をもらえる人ともらえない人でどのような違いがあるのか。これまでよく分からなかったことが、ビッグデータで明らかになってきたという。就活生の行動を分析している、リクルートキャリアの担当者に話を聞いた。 - 大企業の正社員、3割は会社を辞める
東日本大震災の発生以降、「今後どのように働いていけばいいのか」と考えるビジネスパーソンも多いのでは。ポスト大震災の働き方について、人気ブロガーのちきりんさんと人事コンサルタントの城繁幸さんが語り合った。 - どうすればいいのか? 年収300万円時代がやって来る
景気低迷などの影響を受け、会社員の給料が下がり続けている。低年収時代に会社員はどのように生きていけばいいのだろうか。この問題について、人事コンサルタントの城繁幸さんとフリーライターの赤木智弘さんが語り合った。 - 借金大国日本で“踏み倒す人”が急増している理由
国民年金、給食費、授業料、治療費……今、公的な支払いを踏み倒す人が増えている。この背景には、いったいどんな「裏」があるのだろうか? - これからのことがよく分かるコラム・バックナンバー:
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.