「イモトのWiFi」グローバルデータの情報漏えい騒動、該当者は何をすれば?(3/3 ページ)
海外旅行者向けにモバイルルータや携帯電話をレンタルしているエクスコムグローバルから、約11万件ものユーザー情報が流出した。クレジットカード番号やセキュリティコードなどが含まれており、不正利用される可能性が非常に高いため、該当者は即対応すべきだ。注意点をまとめた。
該当するカードがどれだか分からない
おわびメールの本文は、ユーザーの名前の部分以外すべて同じ文面だ。本来であれば、サービスに申し込んだ時に使ったカードがどれだったのか分かるようにすべきだと思うのだが、それはメールを見ても分からない。
サポートセンターに電話をしてみたところ、「名前と電話番号で検索」「名前と心当たりのあるカード番号の下4ケタで検索」をしているようだ。
メールやWebページでの対応はしておらず、窓口は基本的に電話のみのようだ。「メールが届いた方は、サポートセンターに電話をください」というスタンスだった。しかしサポートセンターの受付時間は、平日10時〜19時、土日祝10時〜16時だけだ。
もし、サービス申込時に送ったメールが残っていれば、一番簡単に確認できる。すぐにサポートセンターに電話をかけられないという人は、まずは過去メールを検索してみてほしい。
すでに不正利用があった場合、誰が負担するのか?
上述の通り、今回の件はカード情報が流出してから、顧客に告知されるまでに1カ月もの時間がたっている。すでにカードを不正利用されてしまったという場合は、その負担は誰がするのだろうか。
メールには書かれていないが、電話で問い合わせたところ「不正利用があった場合、お客様にご負担いただくことはありません」との回答だった。エクスコムグローバルが負担しているのか、被害にあった店が負担しているのかは明確な回答を得られなかった。
もし自分のカードで不正利用の形跡があった場合は、「カード会社か、エクスコムグローバルへお電話ください」ということなので、該当するカードがどれだか分かったら、急いで4月末から現在までのカード使用履歴を確認したほうがよいだろう。
カード再発行手数料は誰が負担する?
該当するカードを今後も使い続けるのであれば、できるだけ早く再発行すべきだ。カード再発行に手数料がかかる場合、再発行手数料は負担してもらえるのかも聞いてみた。
回答は「再発行手数料がかかった場合、エクスコムグローバルで負担します」。カード再発行を依頼する際には、エクスコムグローバルで使った際にカード情報が流出したカードであることを、カード会社に忘れずに伝えてほしいとのことだった。
3000円割引の特別優待券(?)
余談だが、メール後半にあった「この度ご心配をお掛けすることになりましたお客様に対するお詫びといたしまして、お客様には次回ご利用お申し込み時にお使い頂ける【3,000円割引の特別優待券(クーポン)】を6月上旬に、本メールアドレス宛に発行させていただきます。」という一文には苦笑してしまった。
今回カード情報が流出してしまった人が、「3000円割引になるならまた使おうかな」と思うだろうか。再度エクスコムグローバルのサービスを使ってほしいと思うなら、それ以前に、「お客様に申し訳ない」と本当に思っているのなら、その対応はないと思うのだが……。
まとめると
メールの内容、サポートセンターに電話した回答をまとめると
- 今回情報が流出していると思われる対象者は、2011年3月7日から2013年4月23日までの間に、GLOBALDATAやGlobal Cellularに申し込んだ人
- どのカードが該当するのか、確認はサポートセンターへ電話(電話番号はメールを参照、受付時間は、平日10時〜19時、土日祝10時〜16時)
- 不正利用があった場合、ユーザー負担にはならない(エクスコムグローバルが負担するのか、被害にあった店が負担するかは明確な回答なし)
- カードの再発行費用がかかる場合はエクスコムグローバルが負担
- おわびは次回利用時の3000円クーポン
ということになる。本文中何回もくり返したが、セキュリティコードが流出した以上、該当カードは一刻も早く無効にするか、再発行すべきだ。2011年3月7日から2013年4月23日までの間にGLOBALDATAやGlobal Cellularへ申し込んだ覚えがある人は、気をつけてほしい。
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