インタビュー
誰が当選するのか? それは「エリア分析」が教えてくれる:仕事をしたら“選挙の勝ち方”が見えてきた(前編)(6/6 ページ)
「選挙プランナー」と聞いて、どんなイメージがあるだろうか。多くの人は「候補者を当選させるプロ」などを想像するかもしれないが、仕事内容を詳しく知る人は少ないのでは。そこで選挙プランナーとして活躍している、株式会社アノンの野沢高一氏に話を聞いた。
選挙区のことを徹底的に調べる
野沢:X市というのはあくまで典型的な例で、すべての街が同じというわけではありません。選挙プランナーとして、選挙区の街がどのように発展してきたのか、昔はどういうところだったのか、を知ることはとても重要になってきます。私は街を走り回って、役所はどこにあって、駅はどこにあって、川はどこを流れていて、神社・寺院はどこにあって、住宅街はどこが古くて、どこが新しいのか――といったことを徹底的に調べます。
街のことを調べることによって、選挙区がどういった地区に分かれているのか、行政はどこに投資してきたのか、都市化が進んでいるのはどこか、地区同士の関係はどうか、などが分かってきます。情報をつかめばつかむほど、次の選挙がどのように動くのかを想定することができるのです。
そしてA〜Fの6つの地区で「3勝3敗に持ち込めば、その候補者は勝つ可能性が高くなる」のです。
土肥:どういうことでしょうか? 3勝3敗であれば、引き分けですよね?
野沢:いえ、選挙というのは「3勝3敗で勝つ」ことが、私の流儀なんですよ。
土肥:うーん、もやもやします。引き分けのはずなのに、勝てる理由を教えていただけますか?
野沢:了解しました。
(つづく)
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