「草食なOTAKU」――日本男子は仕事で出世できないらしい:伊吹太歩の時事日想(2/3 ページ)
英ガーディアン誌が「なぜ日本人はセックスをしなくなったのか」という記事を公開した。この話題は欧米のネット上に瞬く間に広がった。日本の若者はどんな目で見られているのか?
じゃあ、世界は肉食系なのか?
でも、じゃあ逆に世界はどうなのか。もしかしたらこうした異性関係の傾向は日本だけの話ではなく、世界でも変化が出ているということはないのか。ほかの国と比べてみないと、日本がどれだけ異様なのか分からない。世界の若者は多くが「肉食系」なのか?
もちろん、歴史や宗教、国民性など、それぞれの国に特有の事情があると思う。単純には比較しづらいが、とりあえず、映画やドラマなどの多大なる影響力で世界にその「文化」や「トレンド」を拡散させている米国を見てみたい。
米国のさまざまな調査を見ると、米国人独身者(内縁のような相手もいない人)全体のうち71%は恋人がいない。また、半数は過去3カ月間デートをしていないし、そのうちの75%にいたっては、彼女や彼氏を求めてもいない。
10代後半から20代前半の米国人男性の27%が童貞で、女性は29%は処女だ。その割合は増加傾向にある。また18〜44歳の女性の10%は、まったく性的な興味がないという調査もある。結婚に関しては、25〜34歳の半数が結婚をしたことがない。全体で見ると、米国人女性の40%近くは結婚経験がないという。
こうしてみると、米国といえども日本とそんなに違いはないと考えられる。「草食化」は決して日本だけではないのだろう。というよりも、米国を見る限り、日本の現象が特に奇妙というわけではなさそうだ。
ちなみに米国に関してはいくつも面白い調査がある。例えば、黒人は白人よりも8.2%多くセックスするとか、マイアミの住民はミネアポリスの住民よりも59%も性行為に積極的だとか、タバコを吸う人は吸わない人よりも10%も積極的、また親が週に1度も読書をしない子供は33%も性的に積極的などだ。さすがに何でも調査して統計にしたがる米国らしい。
ところで他の国はどうか。コンドームメーカーのデュレックスが行った「週に1度はセックスをしますか」という世界規模の調査(参照リンク)では、1位は意外なことにギリシャで87%がイエスと答えた。2位は82%のブラジル。日本でイエスと答えた人はわずか34%で、調査対象の26カ国のうちで断トツの最下位だった。
合わせて行われたセックスの満足度では、ナイジェリアが満足している人が67%で1位。日本はお約束どおり15%で断トツ最下位。「ブービー」はフランスで25%だった。
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