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『朝日新聞』の世論調査に?? 「特定秘密保護法」をぶっ潰す方法:窪田順生の時事日想(4/4 ページ)
特定秘密保護法を巡って、某新聞の編集委員が「メディアの対応も遅過ぎましたね」と語った。「対応」とは何なのか。筆者の窪田氏は首を傾げながら朝日新聞を開いたら、なんとなくその答えが見えてきたという。それは……。
説得力バツグン
件の編集委員は動き出しが遅かったのが失敗の原因だと分析されたようだが、個人的にはやり方が間違っていたのではないかと思う。
編集委員をはじめマスコミ人の多くは、自分たちを「反権力」だと勘違いしてるが、大多数の国民は年収1000万円超えで、政治家と夜な夜な会合を行い、時に政界へスカウトまでされるみなさんを権力側と見ている。要は、政治家のお友達という印象だ。今さらこのイメージを覆すのは難しいので、これを逆手にとってはどうか。
例えば、新聞の社説でこんな感じでぶっちゃける。
「もうバレバレだが、報道というのも実はかなり恣意的に運用をしている。そんな報道機関ともちつもたれつの関係なのが政治家だ。だからこそ断言できる。特定秘密保護法は近い将来、必ず恣意的に運用される。ここで潰しておかないとえらいことになる」
説得力バツグンではないか。ここまで言ってくれたら、特定秘密保護法なんて簡単にぶっ潰すことができるのに。
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