「有名シェフ監修」の商品にありがち……マズイ、味見しているのか:ご一緒に“おでん”いかがですか(1/4 ページ)
コンビニ弁当を食べて、思わず「マズいなあ。これ、本当に味見したの?」と言いたくなることはないだろうか。筆者の川乃氏は、マズい弁当にはある“傾向”があるという。それは……。
著者プロフィール・川乃もりや:
コンビニ本部で社員をして10年余り、いわゆるスーパーバイザーなるものを経験し、何を思ったか、独立オーナーに転身した。齢40にして、自分の仕事についての足跡を残したくなり、仕事の合間に誠ブログ「とあるコンビニオーナーの経営談議」を始める。
旅行とお酒が大好きだが、コンビニ経営をしていると、なかなか旅行に行く時間がとれない。その一方で、アルコールの量は増えるばかり。
ご一緒に“おでん”いかがですか:
多くの人が一度は利用したことがある「コンビニ」。決して大きなスペースではないが、そこで何が起きているのだろうか。陳列台にはたくさんの商品が並んでいるが、何が売れているのか、またなぜ売れているのか。コンビニの現在と過去を紐解きながら、ちょっとした“謎”に迫っていく。
筆者は大手コンビニの本部社員として活躍し、現在では店舗を構えるオーナー。コンビニの表と裏を見てきた者だけにしか書けないコラムはいかがですか?
コンビニで新商品がどのくらい発売されるかご存じだろうか。本部から毎週150種類前後、多い週では200種類を超える商品が案内されてくる。もちろん、お店側は全商品を採用しているわけではない。「この商品はウチの客層に合わないなあ。でもこっちの商品はピッタリ」といった感じで、大量に案内される新商品の中から、自店に合った品ぞろえをしていかなければいけない。
「新商品が毎週150種類? そんなにたくさん見ないよ」と思われる人もいるだろう。コンビニで言うところの「新商品」の多くは、これまでに発売されたことがある商品だ。季節ごとに発売される商品も「新商品」として売られている。「こんな商品、見たことがない」といった本当の意味での「新商品」は、それほど多くないのだ。
例えば、弁当。レパートリーはほぼ出尽くしているので、流行のソースなどで味付けを変えて「新商品」として発売している。なので、主たる材料に変化があるわけではない。
飲み物やお菓子といった商品は、メーカーが作っているが、弁当やパスタなどはコンビニ各社がオリジナルに開発している。製造会社と共同開発することが多いのだが、本部の商品開発部門が基礎設計をしていく。その数は、毎週20〜30個ほど。それが「新商品」として発売されるわけだが、筆者には理解できないことがある。
「弁当がマズいのだ!」――。
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