Gunosyユーザーはどんな人? 膨大なデータから行動履歴が見えてきた:仕事をしたら“ニュースアプリ”ができた(前編)(2/6 ページ)
通勤中などに、ニュースアプリを使ってその日のニュースを読んでいる人も多いのでは。そうした人たちはどんな記事を読んでいるのだろうか。グノシーを運営している福島社長に、膨大なデータからユーザーの行動履歴をひも解いてもらった。
グノシーのユーザー
福島さんに話をうかがう前に、グノシーがどういったアプリなのか簡単にご説明しよう。グノシーとは、自分の趣味や好みに合ったニュースを、1つのアプリの中で効率良く読むことができるサービスである。グノシーには「マイニュース」と「トピックニュース」がある。「マイニュース」とは、TwitterやFacebookへの投稿内容や「いいね!」など、本人のアカウントからその人の興味を分析して、ユーザーに合った記事を朝・夕25本ずつ配信している。「トピックニュース」とは、「トピック」で速報性・話題性のあるニュースをまとめているほか、「経済」「社会」「エンタメ」「スポーツ」などのタブがあり、そこで各メディアが配信している記事を掲載している。グノシー自体がニュースを作って配信しているわけではない。
また提携しているメディアのうち、好みのものをタブに追加することができるので、ユーザーは「あっちのメディアに飛んで」「こっちのメディアに飛んで」という煩わしさがなく、ひとつのアプリで読むことができるのだ。
さて、前置きが長くなってしまったが、グノシーを利用しているユーザーは、一体どんな人たちなのか。また、アプリ内でどんな行動をしているのか。膨大なデータの中から、見えてきたことを語ってもらった。
土肥: グノシーをスタートされたのは2011年10月。当時の福島さんはまだ大学院生で、友人とアプリを作られたそうで。そして2012年11月に法人化され、現在(2014年4月)のユーザー数は230万人を超えたそうですね。ワタシもユーザーの1人なのですが、どういった人たちが読んでいるのでしょうか。
福島: 男女比率は、男性が7割、女性が3割。スマホのOS別でみると、iOSが87%、Androidが13%ですね。年代はスマホで情報を集めている層……20〜40代のビジネスパーソンが多いですね。ただ、アプリを利用する際に、細かい個人データを取っていないので、詳しいことは分かりません。
土肥: どういった記事が読まれているのでしょうか? 経済を扱っている記者としては、できれば「経済」ニュースが読まれていればうれしいかなと♪
福島: 残念ながら、全体の中で「経済」ニュースが読まれている、といった傾向はありません。かといって、スポーツのニュースがよく読まれている、政治のニュースがよく読まれている、といった傾向もありません。人によって興味は違うので……。
全体的に「コラム」「エンタメ」「まとめ」が読まれていますが、「政治」「経済」「国際」といった固いカテゴリーが読まれていないというわけではりません。その差は10〜20%くらいですね。
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