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ビッグデータ活用、主ターゲットは「業務部門」へ:富士通がビッグデータ利活用の新商品(2/2 ページ)
ビッグデータ活用は、専門家から“社員自ら”へ。富士通がビッグデータ関連製品群の一環として、“業務部門”への訴求を目的としたビッグデータ利活用ソリューション「Operational Data Management & Analytics」の提供を始める。
「需要予測モデル」「顧客行動分析モデル」など業種やニーズ別に複数の商品
Operational Analyticsの主な商品 | |
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業務予測モデル | 消費財メーカーの営業部門に対し、小売店の販売明細に地域のイベント情報や気象情報などの外部データを活用して「需要を予測」するソリューション。富士通研究所の独自技術による予測の並列実行と予測結果の自動判別機能により、高精度な需要予測を短時間で行える(従来400時間から4時間)。 |
顧客行動分析モデル | 小売店のマーケティング部門向けに、顧客や商品など従来からある店舗保有情報に加え、SNSやWebサイトなどからの情報も使って顧客行動の動向を分析するソリューション。デシル分析や関連購買分析といった分析メニューをあらかじめ32種類用意し、多角的な顧客購買動向の分析を容易に行える。 |
経営分析モデル | グローバル展開する製造業の営業部門に対し、リアルタイムに海外拠点のビジネス情報を把握することで、拠点の営業活動を支援するソリューション。統一した24種類(地域、拠点、顧客、商品、事業の5時区からなるセグメント別損益分析など)の分析メニューを提供し、グローバルでの営業強化を図れる。 |
価格はビッグデータ利活用ソリューションの「Operational Data Management & Analytics」が2000万円から(2014年6月より順次提供)、データ基盤管理(ビッグデータエンジンにハードウェアと運用管理ソフトを組み合わせた管理システム)が4500万円から(2014年7月提供)。インテグレーションサービス(設計適用、スタートアップ、運用屋保守、利活用支援のサービス)も個別見積もりで受け付ける。2014年度売上目標は約1500億円、ほぼ大多数を日本市場向けと想定する。
「ビッグデータ×ウエアラブルデバイスを活用した工場などの現場業務の改革」の事例。ビッグデータの分析で「故障診断予測」を行い、ARマーカーとスマートグラス(ヘルメットに装着)で作業員へ適切な作業指示を示す
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