インタビュー
配って、売れて、パクられて――ポッキー海外物語:仕事をしたら“インドネシア”で売れた(3/7 ページ)
江崎グリコの「ポッキー」が、海外で広がりつつあることをご存じだろうか。インドネシアでは2012年から本格的に展開しているが、売上目標を軽く上回る勢いだ。その理由は……。
授業中にサンプリング
中原: ポッキーのデザインをラッピングしたワゴン車を小学校や中学校の校庭にどーんと停めて、そこでポッキーを配ったんですよ。
土肥: え? そんなことが許されるのですか?
中原: もちろん学校の許可は得ています。さらに、授業中の教室にどーんと入っていって、ポッキーを配ったんですよ。学校の先生は事前に聞いているので、グリコのスタッフがやって来ても「どうぞ、どうぞ、ご自由に」といった感じ。
授業はそこでストップして、残りの時間はポッキーに関するクイズを出したりして。正解した生徒には、商品をプレゼントしたりしました。
土肥: 日本の学校ではありえない光景ですね。それにしても、授業中にいきなり知らない人がやって来て、お菓子をくれたら子どもたちも大喜びでしょうね。弊社でも先日、某メーカーがサンプリング用のジュースを配っていたのですが、みんなキャッキャ言いながら飲んでいましたから。
ポッキーの原料を変えた
土肥: インドネシアといえば、赤道直下に位置する暑い国ですよね。気象庁によると、首都ジャカルタの平均気温は年間を通して28〜29度くらい。そんな暑い国なので、チョコレートが溶けたりしませんか?
中原: 日本で売られているポッキーをそのまま現地で販売すると、常温の状態でも溶けてしまう。なので、原料を変えて“溶けにくく”しているんですよ。
土肥: ほー。門外不出かもしれませんが、レシピを教えていただければ。
中原: もちろん、門外不出です(笑)。
土肥: ちょっとだけでも。
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